Vol.385 【言葉のチカラ】
おはようございます。
今朝は曇天で、いかにも雪が降りそうな関東の朝です。
連日の雪下ろしが大変な雪国の人には
「なんと呑気な」と呆れられてしまいそうですが
埼玉育ちの私にとって雪の予報は、どうしてもわくわくしてしまいます。
転んでも寒くても、雪景色が大好きなんですよね。
さて週末に読んだ本の一節に、人生の歩き方ともいえる教えがありました。
「問題とはどの道を選んでも必ず遭遇するもの。
選んだ道を間違いだと思うのは間違いで、
どの道を選んだにせよ、出会った問題にひるまず立ち向かうこと」という趣旨の内容でした。
(感性哲学の芳村思風先生の言葉です。詳しく知りたい方は個別ご連絡いただければコピーをお送りします)
そんな教えを古今東西の数多くの学者の方々が繰り返しメッセージしているのですが
それだけ私たちは迷いやすく、悩みやすい証拠かもしれません。
そしてつい「あの時こうしていたら」という過去に視点を向けがちで
「これからどうしようか」という視点に行くまでに、少し余分な時間とエネルギーを使ってしまいがちなのでしょう。
以前この月曜メールでご紹介した「ちょうどよかった!ゲーム」というゲームがあります。
もう一度ご紹介します。
参加メンバーから一人「リーダー役」を決めます。
メンバーの人は「リーダー!大変です。」と最初に言い、何か大変なことをリーダー役に報告します。
リーダー役の人は、それに対して必ず「ちょうどよかった!」と最初に発言して、
その後、どんな思いつきでも良いから、何が「よかった!」のか理由を述べるというゲームです。
例えばこんな感じです。
メンバー:「リーダー!大変です。倉庫が燃えています!」
リーダー:「ちょうどよかった!ええと、、、そうだ!あの倉庫は処分しようと思っていた商品ばかりだったから手間が省けた!」
理由はハチャメチャで良いのです。
このゲームは「ちょうどよかった!」と口にしたあと
自分でも突拍子もなく何かを思いつくという体験をすることで
口にする言葉の威力を感じることを趣旨としています。
この言葉の威力を私たちはともすると忘れがちです。
そして大事なことは「問題はなくならない」という前提。
どのステージにあっても必ず、そのステージなりの課題・問題に出会います。
避けて通るもよし、正面から突破するもよし。
人により、課題により、とるべき行動は幾通りもあります。
仕事でふと手が止まり、次にやるべきことがわからなくなった。
そんなときに焦れば焦るほど、真っ白になってしまう。
そんな体験をした方も多いかと思います。
というより、仕事をしてそのような体験が皆無という人はいないといって良いでしょう。
新しいことにチャレンジする中で、冷静でいられないような状態になったら
「落ち着こう!」と口に出してみると、不思議と数秒前よりは少し落ち着けるようになります。
そのあと「そもそも、何がやりたかったんだっけ」と口にすると
細かな手順を考えるのではなく、その仕事の目的に思考がフォーカスされていきます。
この仕事の目的は○○だ。
そうだった!と思い出すことができると、やるべきことも次第にみえてきます。
そういえば、仕事の目的自体を聞いていなかった、ということに気づいたとしたら
じゃあ「問い合わせてみよう」と次のアクションに移れば良いのです。
動作が止まるときは、状況が理解ができなくて怖いときです。
「こんなことを聞いたら失礼ではないかな」とか
「このボタンをクリックしたらデータが壊れてしまうんじゃないかな」とか
新しい仕事の場面では、聞いたはずなのに覚えられていないんじゃないか、と焦る体験が満載です。
そんな時「ああ、引き受けるんじゃなかった」と過去の自分の決断につい思いを馳せるような「思考の癖」を自覚したら
「しまった、しまった。未来を考えるんだった」と自分の「思考の癖に気づけたこと」自体をプラスに考えたいところです。
問題はいたるところに転がっています。
一人で解決できるものもあれば、時間が解決するものまで様々です。
問題は空気のように常に存在しています。
きっと、問題は世の中の成長発展に必要不可欠なものなのでしょう。
でもそうと頭で理解しても前向きでいられるときばかりではない(むしろすぐ弱気になる)ので
そんな時こそ、言葉のチカラを使います。
「ちょうどよかった」と言えないものだとしても
「そもそも、何がしたかったのだっけ」と原点に帰るような言葉を自分に向けてみると
立ち向かう気力が湧いてくることがあります。
騙されたと思って、ぜひ目の前の問題で試してみてください。
今週も実践と学びのチャンスに恵まれています。
笑顔溢れる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子