Vol.387 【3倍の価値を出そうと考えてみる】
おはようございます。
ようやく雪がなくなってきた埼玉の朝です。
さて、みなさんは仕事をしながら
「これは割が合わないなあ」と感じたことはありませんか。
恥ずかしながら、私は過去に何度か、あります。
しかし私のとても尊敬するT先生は、常日頃から
「私はお客様にいただいたお金の3倍はやろう!と思って、やっている」とおっしゃいます。
そして確かに、いただいている値段の3倍分の価値は十分提供しているなあと思う仕事をしていらっしゃいます。
なるほど。
そう言われて我が身を振り返りますと
「割に合わないなあ」と思った仕事について私は
「もらった分だけやろう」と思っていたフシがありました。(実にセコい)
もし3万円もらったら、9万円分。
10万円もらったら、30万円分の働きを目指そう、と思ってみると
「割に合わない」という視点から外れて
「これはまだやっていなかった。あれもまだやっていなかった。」と
まだまだその仕事の中に、トライしていないものがあることに気付かされます。
一回報酬額のことを忘れて
とにかく、仕事の目的に没頭すると不思議なもので、
イヤイヤやるというよりも、夢中になるような、何かを探求するような感覚で向かうことができるようになります。
最終的に仕上がったものは、お客様からしても
「ここまで考えてくれたのか」となり、必ず感謝してくださいます。
過去に「それでは報酬が少なすぎる。ぜひ上乗せしたい」とまで申し出ていただいたことがありました。
そうやって感謝されるとまた嬉しくなり、がんばろうと思う。
そういうプラスのスパイラルにもっていくには、一つには
「割に合うか合わないか」とか「貰った分だけやろう」という感覚を離れて
私の尊敬する師のように「少なくとも、もらう金額の3倍は応えよう」と健全な野心を燃やすのが、効果的です。
意外とかんたんなことなのです。
自分がその報酬を払う立場になったとしたら、
自分の今の働きに満足するかどうか。
正直にそれを考えて、
きっと感謝するだろうなあと内心ニヤニヤできれば、まずは合格点ではないでしょうか。
(多少の贔屓目もあるかもしれませんが)
自分がその報酬を払う立場になったと想像してみて、
いや、まだまだ満足できない出来栄えだろうなと思ったら
それこそ、そういう未熟な状態でも実際には仕事をもらえている現状に感謝して
「このチャンスを生かそう!」と思えば良い、と思うのです。
物事には常に両面が潜んでいて
陰と陽の関係も、陰がなければ陽も存在し得ない、といいます。
お客様の要望と自分の要望に「ズレ」や「矛盾」を感じる時は
もしかしたら「貰った報酬分だけ働こう」という、「損得で物事を図る視点」があるせいかもしれません。
「目先の損得」から一歩離れて
「出会ったからには、できるだけがんばろう。いつか満足してもらおう」という挑戦心に立脚すると
お客様の要望に応えることこそが、自分の目標になりえます。
「鶏が先か、卵が先か」という言葉や
「あちらを立てればこちらが立たず」という言葉を耳にしたり、口にしたことがあるかと思います。
どちらが、、、ということで悩んでいるときは
そもそも前提が間違っていることが往々にしてあります。
本当は
「鶏だろうと、卵からだろうと、どっちからでも始めれば良い」のであり「道は一つではない」のです。
「あちらを立てることが、こちらが立つこと」になるのです。
仕事の目標にせよ、人生の指標にせよ
目先の損得にとらわれて狭い視野になったときは行き詰まりや苦しさを感じてしまうものですが
長いスパンで大きな目標を掲げて、視点を上げてみると、
そこには、無数の選択肢や、人生の先輩方が教えてくれている金言の数々があり、進むべき道を教えてもらえます。
とはいえ、日常はつい「はあ」とため息をついてしまうことだってあります。
なので、そんなときこそ、自分を鼓舞する「言葉」を持っていると良いのかな、と思います。
ふと、ある仕事をしながら
「3倍の価値を出すんや」といった師匠の言葉を思い出しましたので
みなさんとそれをシェアして、自分にもエンジンを掛けて月曜をスタートしたいと思います。
今週も学びと実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子