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月曜メール

Vol.202【フォア・ザ・チームで語る人】

おはようございます。

先週月曜日はW杯決勝だったのですが、もはや気分は三連休に夏休み。

一週間でがらりと変わるものですね。



さて

今朝は、お仕事で知り合ったある女性に感銘をうけたので、

そのことをみなさんとシェアしたいと思います。



ある会社の役員の方から、「うちの経理がとても忙しくて困っているので

YPPさんからみて、改善できるところがないか、アドバイスをしてほしい」というご依頼を受け

経理現場のヒアリングに行きました。


聞いてみると、たしかに、お休みの日がないぐらいに日々忙しい仕事内容でした。

経理を担当する傍ら、その会社の現場業務も兼務しているのですが

いずれも「彼女しか分かる人がいない」状況で、仕事をふれる人はいないし

理解していない周囲の社員は、「経理=自分が苦手な書類作成も手伝ってもらえる人」という認識で

忙しい彼女に、細々とした雑務までかかってきている状況でした。



ヒアリングに行ったら、さぞかし、愚痴や不満が出そうな状況でしたが、

驚いたことに

その経理兼実務で、目の回るような忙しい業務をこなしている女性の口から出たのは

「(自分は)一時的にもっと忙しくなっても構わない。

この会社に必要なことが、きちんとなされるようにしたい」という発言でした。


問題は、どこの職場にでも山積しています。


でも、「私はこんなにタイヘン!わかってほしい!」という主張ではなく

「この会社(チーム)にとって、ここが問題!それをみんなにわかってほしい!」は

同じ課題を取り上げた発言でも、まったく周囲の応援が変わってきます。



もし、前者の主張を繰り広げたら、ほかの部署からは

「俺たちだって、こんなに大変!それがわからないの?」という反発になりかねませんが

後者の視点で語られると、それは彼女一人の問題でもなく、対立する主張でもなく

自分たちにとって、やるべきことは何か、を考え始める「きっかけ」になります。



彼女の視点にはいつもこの「フォア・ザ・チーム」が根付いているため

ヒアリングで彼女が指摘した数々の職場の問題点は、いずれも的を得たものばかりでした。


いえ、正確に言うと

【的を得た視点で】語られたことによって、周囲への説得力がある内容でした。


同じ問題への指摘でも、もし彼女の言葉が

「こんなに大変なんです。もうこれ以上出来ません。何とかして下さい」というような訴え方であったら

全体で真剣に一緒に取り組もう、という雰囲気は醸成できなかったと思います。



「視点」がどこを向いているかの違いが、周りを動かす「言葉」になります。


自分の損得や、自分の苦境に終始する発言は、周囲の応援の気持ちを冷ましてしまいます。

しかし、どんなにそれが難しい課題であっても、

全体にむけた視点をもって語られる時、

それは、「みんなで乗り越えていくべきもの」と周囲の応援を呼びさまします。



一番ちいさな家庭という場所でも、それは同じなのだろうと思います。

休日に一人で家事をやっていると、

家族についついプンプンむくれ顔をむけてしまうことがある私としては(汗)

彼女の美しさ、清々しさを見習って

みんなで仲良く家事をする気持ちになる言葉掛けを、というより、

家族みんなにとって、家の中がどうあったら気持ち良いか、という視点をまず持つべきなのでしょう(苦笑)。



家族だけでなく、人が集まる場所では

仕事場でも、それが地域の活動でも

きっと同じ気がします。


彼女がおしえてくれた「フォア・ザ・チーム」。

社会における「会社」という存在も、この視点で経営していくと

きっと世の中やお客様の支持や応援もまた得られることでしょう。



今週は、そんなキーワードを胸にして、一週間をスタートしたいと思います。


笑顔あふれる一週間になりますよう。

YPP
五味渕のり子
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