YPP月曜メール 私の思うことVol.541 【もがいてみる時期も悪くない】
おはようございます。
今年3回目の月曜メールです。
昨日は阪神淡路大震災から26年でした。
改めて当時の(間接的ではありますが)経験から、当たり前の生活の尊さを感じます。
さて、コロナ禍とはいえ、
大震災に比べたら無事に過ごせている2021年の1月ですが
とはいえ、不安にさいなまれる時間もゼロにはなりません。
もう20年近く前になりますが、私自身がフリーライターとして
働いた時期の話を今日はシェアさせてください。
取材以外は自宅で、記事を一人で書く生活をしていました。
一つの仕事の単価が安いものもあれば、そこそこのものもありましたが
おしなべて、そう高くはなく
それ以上稼ぐとしたら、働く時間を増やして休みを削るか、
自分の力量とブランド力を上げ単価を上げるしかない、という状況でした。
年齢を重ねながら経済力をつけていけるイメージがわかず、
何に注力したらよいのか、迷いに迷いました。
時には、ネットの巧妙な広告に吸い寄せられ
当時の稼ぎから不相応な、だいぶ値のはる教材にお金をつぎ込んでしまったこともありました。
その高い教材はその後に活かせたか、というと
「手っ取り早く稼ぎたい」という不純な動機があったからか
あんまり勉強にならなかった気がします。
その後、出産とワンオペ育児を経て
YPPの起業に至るわけですが、
あの「どの勉強に成果が出るかわからず、土の中でもがいている気分」は
当時は本当に出口が見えずに、辛い・辛いと感じていました。
イメージするとしたら
まあるい球体のような土の中に(でも空気は吸える状態で)居て
光が届かないので、真っ暗で
その中心部から、外に向かって一生懸命に掘るのですが、
少し掘っては、「この方向じゃないかも」と掘るのをやめて
違う方向を掘ってみては、「やっぱりこの方向でもなかったかも」と掘るのをやめて
とにかく、あっちを掘ったりこっちを掘ったり、、、
闇雲にいろんな方向に向かって進んでは、地上に出られない
そんな気分でした。
あちこち掘ってきた合計の距離では、とっくに地上に出られたかもしれず、
一方向に向かってずっと掘り進めればよいものを
自分が選んだ方角に自信が持てず、何度も方向転換してしまう。
当時の自分の学び方は、そんなイメージでした。
今思うと、地上に出たい(今の不安だらけの状態から脱したい) その一心でした。
無理もありません。
実力(経験=行動量)が十分ではないので、不安なのは当たり前でした(笑)。
問題は、どの方向に掘るべきか、ではなく
目的も定まらない、未熟な私には
どの方向であれ、掘ること(=行動の量)で筋力(経験)をつけることが必要だったのだと
今は、わかります。
あの土の中のような心理状態をあとから思い返すと
目的が「今じゃないところへ行きたい」というような漠然としたものだった気がします。
「なにか充実した仕事がしたい」と。
ただ目的が定まらない状態にせよ、
掘ってみた、もがいてみた
その行動(体験)があったことが、大きかったと思います。
『やがて、これがやりたい!という人生の目的が見つかったときに
無駄だと思っていたものが全部無駄ではなかったと
すべての経験が繋がって感じられるようになった』
そんな本を読んでも「本当かな?」と信じられない時期もありましたし
ある時、啓示を受けたように感動し「その通りだ!すべて無駄じゃなかった!」と感激した日も
ありましたし、
よくよく冷静に考えると「でも、アレはやらなくてもよかったよね」と思う失敗もあります。
ただ、あの「苦しい」と感じた日々が要らなかったか、というと
あの「もがき」がなければ、今現在の充実は得られなかった、ということは確信しています。
(やっぱり、、、なんだかんだ大変だったけど全部経験して良かったものばかり)
簡単に手に入ったものは、やはり感動が薄く
苦労したからこそ、手にしたときの喜びが大きいのは、
神様の「粋な計らい」なのだと思います。
この月曜メールを読んで「なんのこと??」とピンとこない方もいらっしゃるかと思いますが
一人でも、今日がまさに「土の中にいる気分」の方に届けばと思って、綴りました。
その「土の中」でこそ、育つものがきっとあります。
そして地表に出れば安泰か、というと
ロールプレイングゲームのように
ステージが変わるたびに対戦相手の難易度は高くなり
超えても超えても、次の「壁(挑戦すべきこと)」が現れます。
「生涯現役」である限り、何かにもがく時間を過ごすということなのでしょう。
(そして悠々と生きているように見える諸先輩方も、内心は汗をかいていらっしゃるはず)
そして、ステージを上げてきた経験は、
次のステージもクリアできるであろう、自分への期待に変わります。
今週も笑顔あふれる一週間になりますよう。
学びのチャンスに恵まれていることに感謝です。
YPP
五味渕紀子