Vol.407 【相手と協力関係を目指す、心地よい世界へ】
おはようございます!
深夜のサッカーW杯日本戦の興奮冷めやらぬ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
寝不足気味ですが、内容の濃い「勝ち点1」に元気をもらった月曜の朝です。
さてサッカー観戦をしない方でも
日本選手が、格上のチーム相手に善戦したニュースは
ご覧になっているかと思います。
先制されても二度も追いついた選手の戦いぶりは、本当に見事でした。
試合を観戦した方は
一丸となっているチームの雰囲気に
力強さと手ごたえを感じたと思います。
さて、そんな試合を見て考えたことを
本日は綴りたいと思います。
YPPがお世話になっている脳科学者の岩崎イチローさんという方がいます。
その岩崎イチローさんが「集合知性の大切さ」をご著書に記していらっしゃいます。
「集合知性」とは
集団でまとまった時に発揮される知性、能力を指します。
本を読みたい方にはネタバレですが、
「集団知性」を上手に醸成すると、物凄く高いパフォーマンスを発揮することが
脳科学の世界から明らかになっています。
ここに3つのチームがあります。
1.ひとりの優秀なリーダーが率いるチーム
2.優秀な人ばかりの精鋭チーム
3.さほど優秀ではないけれど心が1つにまとまっているチーム
この中でどのチームが最も結果を出すかという実験をすると
天才がいるチームでもなく
優秀なメンバーばかりのチームでもなく、
チームメンバーが心を合わせて、まとまった時に
人は最も多くの成果を生み出すということが
脳科学の世界ですでに証明されています。
言い換えば
心が一つになる状態であると
「それぞれが真価を発揮しやすくなる」のです。
今回のサッカーW杯では
格下が格上チームを凌駕する試合が多いですが
この「集合知性」で説明できることもあるように思います。
翻って私達の日常は、
心ひとつにして何かに向かうような
「試合形式」で明確な目標をもって過ごすより
どちらかというと
ただひたすら気忙しく
目標というより締切に追われながら過ごしている感覚が多いかもしれません。
ただいざピンチとなると、
力を合わせて立ち向かうようなチームワークがグンと生まれる時があります。
どんな仕事でも
ふと気がつけば、
自分ひとりで完結しているものはありません。
在宅では一人で完結しているように感じる仕事も
前後に必ず関わる人の手があります。
チームワークを自分から作っていく立場にはないと
つい思ってしまいそうですが、
実はそうではありません。
ふと一言
チームメンバーのためになる(もしくはお客様のためになる)言葉を投げかけて、
連携する相手のパフォーマンスを良くすることは、どのポジションからでも出来るのです。
大掛かりなことでなくても、
相手がホッコリするような優しい気遣いのある言葉であったり、
今までは見過ごしていた小さな疑問提起であったり、
働く者同士のチームワークをあげることにつながる一言は
どの立場からでも発することが出来るのです。
いえ、むしろ
発する機会をぜひ意識的に増やすべきなのです。
依頼主と受託者という関係性であっても、
良い仕事をしたい
相手を満足させたいなど
好ましい結果や目標は
本来は一致しているはず。
決して「対戦相手」ではないのですが、
ともすると
「あちらを立てればこちらが立たず」と対立関係のように
両者の間柄を捉えてしまうことがあります。
在宅ワークの中にいるチームメンバーはもちろん、
お客様も
「信頼関係を築いて
お互いにパフォーマンスをあげることができる存在」です。
にわかにそう思えない時は
目先にある課題のみに
意識が向きがちな時です。
一つ遠くの高い目標に目線をあげると、
両者は協力せざる得ない間柄であることが見えてきます。
「共通の敵」ではないですが
両者に横たわる課題を
自分の立場からだけではなく
相手の立場からも捉えて
両者の課題にすることが、
協力関係を作っていく第一歩になります。
心ひとつにして仕事をする
というシチュエーションは
きっと胸踊る時間になると思います。
そしてそれは
決してW杯のような世界的大舞台に限られている特権ではなく、
私達も望めば
味わうことが出来る「人間の習性」なのだと思います。
今週も実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子