Vol.368 【人は、互いを知り合うことがとても大事】
おはようございます!
さあ、今週もスタートです。
週末に日比谷公園を訪れた際、
キンモクセイの香りが漂ってきて
ああ秋が本格的に訪れてきたなあと感じました。
さてこの週末に
シニアと女性起業家の交流会に参加し
ライフネット生命の出口治明さんの基調講演をお聴きしました。
大変ロジカルな講演内容に感銘を受け
ブログに少しご紹介したので
もしよかったら、下記もどうぞご覧ください。
ダイバーシティに必要なのは「縦・横・算数」のファクトでみること
大変感銘を受けたのはロジカルな話でしたが
この月曜メールでは反対に
感情と心にフォーカスした話を書きたいと思います。
脳科学者の岩崎イチロー氏によれば
圧倒的なパフォーマンスを出すチームには
一つの特徴があるそうです。
以前ご紹介したかもしれませんが、大切な話なので
また改めて共有させていただきます。
さて、ここで問題です。
下記の3種類の集団があったとします。
この中でダントツの成果を出すチームがあります。
それは一体どのチームでしょうか。
1.全員が能力の高い集団
2.一人の天才が率いる集団
3.能力は凡人ばかりだがチームワークの良い集団
↓
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↓
↓
↓
↓
答えは「3」です。
よく優勝したチームが「選手が一丸となって」とインタビュー等で答えていますが、まさに気持ちが一つになる瞬間、人はすごい力を発揮するのだそうです。
岩崎イチロー氏はそれを「集合知性」と呼び
「集合知性が発揮されるとき、人は圧倒的なパフォーマンスをみせる」というのです。
そして「集団知性」が発揮されるには
下記の3つの条件が必要だと言います。
1.全員が対等に発言できる
2.メンバー同士が理解し合っており、お互いの気持ちを汲み取れる
3.チームに一体感がある
脳科学の世界で分析した結果、
この状態の時の脳内は「利他の心」
つまり他者を思いやる気持ちが満ち溢れている状態なのだそうです。
おそらくそこには、仲間への信頼感もあり
自分がそこでの存在を認められている安心感や充足感もあるでしょう。
逆に、うまくいかない状況の時を思い浮かべると
この3つがなかなか醸成できていない状況であることに気づきます。
ではどうしたら、他者を思いやれるようになるか。
私が私淑する人生の師匠は、口をそろえて同じことを教えてくれました。
「人は、知ることに始まり、知ることに終わる」
相互理解が進めば進むほど、
知れば知るほど、お互いの距離が縮むのだそうです。
例えば、五味渕紀子という名前だけを知っている場合と
その人がいくつであるか、
どこで生まれてどんな風に育ったか
今はどこに住んでいて、どんな家族構成で暮らしているか
何が趣味で、何が得意か
どんなことに興味関心があるか
どんな職業に就いて、どんな仕事をしているか
どんな言葉が口癖か
そういう情報の中に自分と同じ趣味や嗜好を見つけたり
例えば、同郷であること、同い年であること
干支が一緒であること
好きなアーティストや映画が一緒であること
何らかの共通項があればあるほど、
親しみを感じ、好意を持つことが心理学でも証明されています。
またさらに実験で
その人にボランティアなど「利他の心があること」を知ると
人はさらに好意を抱くということが実証されています。
その真逆の状態が人と人の間に負の感情を生み
その究極の形が、国家間の戦争ではないでしょうか。
お互いを知らない、共通項を感じないことが
得体のしれない恐怖や偏見や差別に繋がります。
そう考えると、物事がうまくいくためには
相手を知る行為と、自分を知らせる行為が必要不可欠です。
人間関係に悩む人は多いと思いますが
うまくいっていないときは
相手のごく一面を見て判断していることが多いように感じます。
信頼関係があるときには、
「きっと、期待通りにやっていてくれるだろう」と
目に見えない部分を自らの想像で補って
勝手に安心しているものです。
人の心とは本当に不思議なもの。
そして
安心したい、信頼されたいという気持ちは普遍的なもの。
うまくいく法則を知っているからと言って
スイッチのようにすぐに気持ちを切り替えられないことは往々にしてありますが、
うまくいく法則を知ったからには、
なるべくそちらに向かって努めることができるのが幸いなことと考えます。
ふしぎなもので、
人間関係の悩みと無縁な人は少ないようです。
先人の知恵や、最先端の脳科学者の研究成果を頼りに
いろいろな実践から学べることが幸いだと思います。
「雨降って地固まる」
私の好きな言葉で、人生で幾度となくこれを体験しています。
今週も学びと実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子