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月曜メール

Vol.367 【磨かれる視点】

おはようございます。
台風一過で、関東は街全体が洗い流されて
青い空と秋らしい雲が広がっています。

 

河川の氾濫など爪痕が残る地域もありますが、
この月曜メールを目にする皆さまが無事に三連休の最終日を迎えていることを祈りつつ
本日も綴りたいと思います。

 


さて。

仕事の魅力とは何だろう、と改めて考えたとき
やはりそこには「金銭を稼げること」はもちろんのこと
それだけではない、と感じる人が多いのではないでしょうか。

 

私は特に、自分が成長できる実感があることが
仕事を求める理由として、とても大きい気がします。

 

何かに気付く。
何かを教えられる。

 

仕事以外の場面でも生かせるような「考え方」に出会えること。
これはとても大きな仕事のご褒美だと思います。

 

仕事がうまくいかないときには往々にして
関係する相手との一致がないときなので、
「自分以外の視点について考える機会」になり得ます。

 

例えば、
お客様は安くしてほしいと願う。
自分は高く売りたいと願う。

 

一見、両者は矛盾して相容れないように思えますが、
実際には
お客様は安ければよいというわけではなく、物事が解決するサービスのほうが重要だと考えている。
自分は、お客様に高く売りつければよいわけではなく、喜んでもらえる仕事がしたいと考えている。

 

一歩踏み込んでみれば
両者の目的は合致していることがわかります。

 

表面的なところで考えると「これはうまくいかない」と結論づけてしまいそうなことが
深く深く考えてみると「これならきっと、うまくいく」と思える結論にたどり着けることがあります。

 


一つの方法としては、
自分の方向からだけ物事をみるのではなく
相手の方向から物事をみてみる。

 

過去の経緯からだけ物事をみるのではなく
未来の理想から物事をみてみる。

 


仕事を通じてその「想像力」を磨いていくと
相手の役に立つ時間は、今よりもっと増えていきます。

 


十年位前に、ある研修の中で
自分の向かい側に椅子を置いて、相手がいる前提で話しかけ
そのあと(相手がいたつもりの)向かい側の椅子に座って
今まで自分がいた位置に向かって(まるでそこに自分がいるように)、
相手になりきって返事をする、
という体験をしたことがあります。

 

実は当時、私はある人に苦手意識を持っていて
その人(仮にAさんとしましょう)に話しかけづらいな、と感じていました。

 

しかし実際にその実験で、自分がAさん(が座っていると想像した椅子)に話しかけた後に
向かい側の席に移動していき、そこに(自分がAさんとして)座った瞬間
そのAさんが、「私に全く敵意を持っていないこと」を感じたのです。

 

そしてAさんに成り代わって、私(がいるであろう椅子)に向かって
優しい言葉を投げかけたのでした。

 

これは心理療法などでも使われる手法らしいのですが、
とても不思議な体験でした。

 

別に直接Aさんと話したわけでもないのに、
勝手に自分が抱いた苦手意識は、その体験(一人での対話)ですっかり飛んでしまいました。

 

ちょっと話が脱線しましたが、
人の想像力というのは、思っている以上に影響を与えているものです。

 

出来ることなら
良い関係性を築くことにその想像力を使いたい。

 

仕事では必ず相手があるもので
その相手について思いを馳せ、
よりよくなる道を探ることが常に求められます。

 

そんな視点を磨くことが、仕事の報酬の一つだと感じています。

 

今週も学びと実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。

 

YPP
五味渕紀子

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