YPP月曜メール 私の思うことVol.606 【理想と現実にはギャップがあって『当たり前』。石の上にも五年でいこう】
今朝のテレビで、山形県の桜の中継をやっていました。
桜前線の北上のニュースに
今日が満開という地域もあるのだなあと
日本列島が意外と大きいことに気づかされます。
さて
今朝のテーマは
理想と現実にはギャップがあって『当たり前』。
この言葉は、
私が起業当時に大変悩んでいた時に
ある女性の先輩経営者が講演でこう言ったのを聴いて
ハッとした言葉です。
当時の私は、ふがいない自分と
現実の環境について、
実にクヨクヨと悩んでいました。
思い悩む中で
自分にしては破格値だと思う、高い教材を買ったり、
勉強会に通ったりしました。
そしてある講演会で辿り着いたのが、冒頭の言葉
理想と現実にはギャップがあって『当たり前』。
いわれてみれば当たり前のことなのですが、
理想通りにいかない現実の自分にクヨクヨしていた当時の私にとっては
ものすごく、全身全霊に響いた言葉だったのです。
当時の私に起きていたのは
『現在と未来の混同』でした。
今の実力が1ミリも変わらない前提にたって
この先もきっと出来ない、という判断を(自覚がないまま)していたのです。
だから、新しいことをやろうとしても
「怖い(できるわけがない)」と感じてしまって
最初の一歩をどう踏み出そうかと悩み、
あちこち壁にぶつかっている気がしていました。
(いや、土の中にどっぷり埋まっている気がしていました(笑))
有名な経営者、稲盛和夫さんも仰っていますが
『能力は(常に)未来進行形』であり
今日なにかにチャレンジして体験することで、
「現在の力量」と「将来の力量」は“着実に”変わっていきます。
昔の人は言いました。「石の上にも三年」と。
どんな力量も、続けていく中で
いえ、続けていくからこそ、増えていくのです。
それを以前の私は
“やりもしないで”、クヨクヨしていました。
まず、始めて見る。
そうすると、わかります。
「やったからこそわかること」が実に多いのです。
こんなことはやってみる前にわかるはずだろう、と後から振り返れば思いますが
やはり、どんな仕事やプロジェクトでも、
「やってみてわかる」ことが本当に多い。
数々の偉業を紐解いた本を読めば、わかります。
どんな偉業も、ストレートにうまくいったものではなく
途中で失敗し、そしてブレイクスルーとなる発見をして
成功に辿り着いています。
だから、
理想を描いて踏み出す時、成長したいと願う時、
今の実力と描いた未来の間には必ず大きなギャップがあり
ギャップがあること、そのものに悩む必要はないのです。
新しい仕事を前に、
「今の私にできるだろうか」という問いは、不要なんです(笑)。
「今の私」は、その仕事をやってみると
必ず、「なにかを発見・体得する私」になり、
続けるうちに「それができる私」になっています。
最初から、
かっこよく失敗ゼロで決めよう!なんて思ってはいけません(笑)。
もちろん、失敗はしたくない。迷惑はかけたくない。
「人様に迷惑をかけるな」と教わってきたかも知れません。
でも、世の中は
「迷惑をかけるかもしれない」と何も始めない人であふれるより、
「失敗と成長を繰り返す人」が必要なんです。
一時的に先輩の手を煩わせるのも、必要なこと。
教えている人も、教えてみてから自分の教え方の未熟さに気づけます。
お互い、成長できるのです。
「石の上にも三年」とはいえ
家事と両立して細切れで働く場合は、昔の正社員時代のようにはいきません。
なので「石の上にも五年」かもしれません。
五年かけることなんて、人生百年時代ですから
痛くも痒くもありません。
成長は、自分がこうであってほしいと思うより
ちょっと遅めにやってくる。
(二日目の筋肉痛みたいにちょっと忘れたころに)
そんな風に自分への視線や期待をちょっと長めの視点に切り替えて、
「今の私にできるだろうか」という問いを自分に送るのはやめてみて
「やればきっといつか出来るようになるはずだから」と
挑戦する自分に、Yesを出してあげる。
「迷惑をかけてはいけない」と言われて育った人ほど
そういうマインドセットが必要な国なんじゃないかなと感じます。
防衛本能があるので
新しいことをやってみるのに、「怖い」と感じることも「当たり前」。
そして、その恐怖心を塗り替えるには「やってみることが一番の早道」です。
やり過ぎた、と思ったらちょっと休んで
また、やってみる。
そんなチャレンジを繰り返す中で、きっと気づけば
以前より、色々なことが出来るようになっていて
いつのまにか、誰かを手助けできる人になっている。
すごく素敵な人生だと思います。
今週も、健やかで笑顔あふれる一週間となりますよう。
YPP
五味渕紀子