YPP月曜メール 私の思うことVol.605 【人は見たいように見るものだからこそ】
おはようございます。
関東の週末は、薄手のコートから半袖の人も見かけられるほど
暖かい日となりました。
今朝は薄曇りではあるものの、暖かな月曜を迎えています。
皆様の上空はいかがでしょうか?
さて今朝のテーマですが、
『人は見たいように物事を見て、聞きたいように聞く』といいます。
ロシアの国営テレビを観て
戦争を肯定する市民の姿に
第二次世界大戦時のとき、戦勝報道を信じたかつての日本が重なります。
この『見たいように見る』ことの一例として
思い出す営業研修があるので、シェアさせていただきます。
きっと、営業職以外の方にも参考になると思います。
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ある自動車ディーラーに
対照的な二人の営業マンがいます。
Aさんは「自分は運がいい」と思っていて
事実、営業成績もよいです。
Bさんは「自分は運が悪い」と思っていて
実際の営業成績もふるいません。
同じシチュエーションで、AさんとBさんが
どう行動したか、の観察です。
ツードアの車に乗っている
若い新婚のカップルが来店しました。
接客している中で
「実は、もうすぐ子供が生まれるんですよ」という会話が出ます。
Aさんは咄嗟に思います。
「自分は運がいい!また良いお客様に出会えた」
そして
「おめでとうございます!お子さんが生まれるなら
ファミリータイプに乗り換えた方がいいですね!」と
明るく接客して、見事その新婚夫婦から受注をします。
同じシチュエーションでBさんならどうしたでしょうか。
「実は、もうすぐ子供が生まれるんですよ」
Bさんは咄嗟に思います。
「自分は運が悪い!またお金のない、ただの冷やかし客に当たった!」
そして
「お子さんが生まれるなら、今は物入りですよね(車を買う余裕はない)」と
消極的に接客し、その夫婦を帰してしまいます。
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大げさな話ではなく、
こういう「思い込み」による咄嗟の判断や、一言が
次の景色を変えていることは、営業職以外にも往々にしてあります。
「あの人は、○○してくれるはず!」と期待して接するか
「あの人は、○○してくれない!」と諦めながら接するか。
常に前向きでいるのは難しいからこそ、
前向きに考えてみようとすること、明るくあろうと努めることは
仕事を通じて磨ける「大事な能力」。
極端な例ですが
戦時下で生き残った人々は
「どんな時も希望を失わないように努めた」といいます。
むしろ人は大変な状況に置かれている時こそ
その「能力」を発揮するのかもしれません。
平和な生活にあってもなお
明るくあろうとすることには
「努める」ことが欠かせませんが
能力を磨くこと、考え方を磨くことは
自分だけでなく、巡り巡って誰かを助けることに繋がります。
「そうである」というより、
「そうでありたいと思い、繰り返し努めること」自体に
尊さがあると思います。
三十代の修業時代、私の師匠はよく、
未熟な私を面白そうに眺めながら
「出来ていないことが分かれば、それだけ『成長の伸びしろがある』と思いなさい」と
仰っていました。
あれから二十年経った私にも、
これを読んでくださっている現役の皆様にも
まだまだ『伸びしろ』があると思います。
ぜひ、今日も一つずつ伸ばしていきましょう。
今週も、健やかで笑顔あふれる一週間となりますよう。
YPP
五味渕紀子