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月曜メール

YPP月曜メール  私の思うことVol.589 【無くていい「当たり前」を無くしていこう】

おはようございます。
今年の月曜メールも、今日を含めて残り2回。
本当に、時間が過ぎるのが早いと感じる師走です。



さて今月の
日経新聞「私の履歴書」は
日本ユニセフ協会 会長の赤松良子さんが書いておられます。


赤松良子さん。
ご存じでしょうか。


1929年生まれですから、現在92歳。


戦中生まれで、戦後の日本で数少ない女性官僚の草分けのお一人で
『男女雇用機会均等法』の制定に尽力された大先輩です。


『男女雇用機会均等法』という法律そのものを
聞きなれない方も多いかもしれません。


この法律は、1985年(昭和60年)に出来ました。


それまでは労働条件に「男女差があることが当たり前」の時代があったのです。
同じ仕事をしていても賃金も定年も、女性は男性とは違っていました。


赤松さんはじめ、その『当たり前』がおかしい!と声を上げる方々がいて
そのおかしいことを変えよう!という活動が
少しずつ、
本当にあるべき姿へと社会のルールを変えることにつながった歴史があって
今の「労働条件に男女差別がないことが当たり前」の社会に至ります。



何気ない生活ですが、
いまの「当たり前」は、自然発生的に起こったことではなく
何らかの格闘や闘争や陳情や裁判など、、、
色々な形で先人が心底望んで勝ち取ってくれたものの上に成り立っています。


日常の当たり前の風景も
勝ち取ってきた歴史を知ってみてみると
決して当たり前ではなく
まぎれもない「恩恵」として
今ここで仕事が出来ている暮らしが
だいぶ、恵まれていると感じられます。


一方で、
いま現在「当たり前」と思っている生活の中にも
本当のありたい姿とは違い
まだまだ「その差別・その不公平はおかしい!」というものがあって
変えなければならないことも多々あります。


「恩恵を受けている側」からすると、
今の仕組みを変えることで手放さなければならない「不利益」と映り、
変えたい側も変えたくない側にとっても
「その差別・その不公平はおかしい!」は
簡単に変えられるものではないことばかりだと感じます。



そんな一筋縄ではいかないことに挑み、
「本来あるべき姿にしよう」という先輩方の諦めない活動が
いまの恩恵につながったことを知ると
私たちの世代もその次にむけて
何かしら「本来のあるべき姿」をつくるための努力をしてみるべきなのでしょう。



道を切り拓いた先輩方は「まず強い思いを抱くことの大切さ」を
説いて下さっています。


理想と現実は常にギャップがあって
(だから理想を諦めるのではなく)
そのギャップがあることも「当たり前」で
でも、その「当たり前」を放置していることが誰かを苦しめているなら
理想に向けて、行動をおこす!と決める「強い思い」。


その思いが「(おかしな)当たり前」を少しずつ変えていくのでしょう。



身近にある「本当はこうしたら良いのに」が放置されていたら
それは「おかしいよね」と気づいて
(例えば、道端に放置されているゴミを拾う、といったささやかな行為からでも)
本来は無くなった方がいい「当たり前」を、無くしていく努力を積み重ねていくことが
巡り巡って、大勢の「恩恵」に繋がると思います。


またそれは、自分よりも弱い立場の人に寄り添う視点が
スタートなのかなと思います。



今週も学びと実践のチャンスに恵まれています。
笑顔溢れる一週間になりますよう。


YPP
五味渕紀子

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