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月曜メール

YPP月曜メール  私の思うことVol.557 【やっぱり、基本に忠実が何より確実】

おはようございます。
週末は半袖の方を見かけるほどの暖かさでした。
今朝の皆様の上空はいかがでしょうか。


さて先週、
武蔵大学の寄付講座で「将来起業をしたい」「起業に関心がある」という学生の方に
お話をする機会をいただきました。
翌日は、人生100年時代の「二毛作」として
中高年やシニア世代は
これからどう社会と関わり生きていけばよいか、というテーマで登壇の機会をいただきました。


若い人にとっても、シニア世代にとっても
「これからの時代に、自分がよい仕事に就いて
やりがいもあり、経済的にも不安がない状態になるには、今、何をしたらよいか」が
永遠のテーマです。


参加者の方から質問を受け、
「うまくいく人の特徴」と
対照的に「うまくいかないケース」を語り合う中で
あらためて、大切な答えに辿り着きました。


長く続いている事業は
「採算がとれていること(利益が出ていること)」と
「世の中の必要を満たす(お客様の役に立っていること)」の2つを大事にしています。


なんだ、当たり前ではないかと
思うような答えです。


でも、うまくいかない商売や、うまくいかない人の中には
「採算のことはよく分からない(経理は苦手、勉強する気もない)」と考えていたり
「自分がやりたいことをやりたい(世の中が何にどう困っているかはあまり知らない)」と考えている人がいます。


採算のことが最初はわからなくても良いのです。
真剣に仕事をしていく過程で、
お客様や仕事をくださる方(時にはそれは社内の上司だったりします)を大事にすれば
採算を考えることについても同じように「大事だ」と気づける瞬間が来ます。


「自分がやりたいことをやりたい」も大切な動機です。
ただ、自分がやりたいことが、世の中から求められているものとリンクすることが大事です。
世の中が変化しているのであれば
「求められていること」も変わっていきます。



やはり「目の前のお客様(上司)」に求められているものに想いを馳せれば
自分が「やりたいこと」の前に「やるべきこと」を知りたくなります。


商売が長続きしている人に学べば学ぶほど
お客様を大事にしていることが分かります。
(老舗は、変わり続けたからこそ存在できている)


そんな話をしたところ、ある学生さんから
「Give&Take ではなく Give Give Giveというのは本でも読んだのですが
与え続けるのは相手のためになるのでしょうか?」という良い質問をもらいました。


それに対する私の答えは
「なんでも与えればよい、ではなく
真に相手のためになるものを与えることが大事ではないでしょうか」。


「真に相手のためになること」を考えると
簡単に今すぐ結果が出せないケースや
様々な考え方の違いをまとめ、周りの協力を取り付けなければいけないケースもあり
一筋縄ではいかない場合がほとんどです。


一見面倒なこと、手間のかかること。
それが相手のために考えられる人は、AIがどんなに発達しても、常に世の中から求められると思います。


事業の単位であれ、商店の単位であれ、いち個人であれ
「誰かの役に立とうと一生懸命であること」と
その提供が継続できるよう
「採算意識をもっていること」。


気付けば、渋沢栄一さんの仰った通りで「論語とそろばん」に辿り着きます。


当たり前なのになかなか出来ていない(と思う)のは
出来ていないのではなく、そもそもが終わりのない探求なので
常に「道半ば」な感覚になる、のではないでしょうか。


世の中が変わり、今までの仕事がいずれ無くなるだろうと想像できる時代。
長く生活を支えられる糧や技術はどう身に付けたらよいのだろう、と
先の見えなさに不安になる人も多いですが、
やっぱり、基本に忠実であれば、求められる場所や仕事はいくらでもあるもの、と確信します。


学校での勉強もさることながら
実践(日々の仕事)が最も深い学びの宝庫。これは間違いありません。


一つずつの課題の前に冷や汗をかいたり頭を悩ませつつも
日々、お金をもらいながら勉強ができるのは
素晴らしいことだとつくづく思います。




今週も笑顔あふれる一週間になりますよう。
学びのチャンスに恵まれていることに感謝です。



YPP
五味渕紀子

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