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月曜メール

vol.429 【苦手なことを補うように鍛えられているものがある】

おはようございます!
関東は穏やかな晴れの日を迎えています。
みなさまの上空はいかがでしょうか。


さてこの週末に
脳科学者の池谷裕二さんの著書「パパは脳研究者」(クレヨンハウス)を読みました。


池谷裕二さんの脳に関する著書にふれるたび、
脳について(というか人について)誤解をしていて
もっと可能性があることや長所と思われることに気づけていなかったなあという
嬉しい発見があります。


今回読んだ本の中で、嬉しかった発見は
「記憶力と想像力の反比例」について。

モズの早贄(はやにえ)で獲った獲物を枝に刺したまま忘れてしまうのは、
モズが記憶できないからではなく、
写真のような景色を正確に切り取った記憶だと、

数枚の葉が枯れて落ちると「別の景色」と認識されてしまうから、だそうで
人間の脳は、その不正確な経過も含めて、「応用的に記憶できる」のだそうです。


池谷先生によると、
一般的に記憶力の優れた人ほど、想像力に欠ける傾向がある、とのこと。
なぜなら記憶力に優れていると隅々まで思い出せるため、
覚えていない部分を想像力で埋める必要がないから。
普段から、「よくわからない部分を想像力で補填する」という訓練をしていないと想像力が育たない。
「記憶力のあいまいさは想像力の源泉です」というのです。


最近忘れっぽくなった自覚が大いにある身として、
この章は、ことのほか嬉しく読みました。

この記憶力と想像力の反比例に限らず、
おそらくあらゆる場面で、私たちは何かしら不得手を補うために無意識に行っていることがあり、
それは「訓練」と思っていなくても、自然と別の能力を伸ばしているのでしょう。

今までは意識して身につけてきたものではなかったことも、
「私はいま、〇〇力が鍛えられている」と自覚することで
無自覚であるときよりも、「自分の強みを伸ばしている」と、

より肯定的にとらえてみると面白いと思います。

一人ずつの脳の中でも、得手不得手を補う力が鍛えられていますが
これは、集団においても自然に発揮されているものだと思います。


苦手な人を補うように得意な人が現れる。
言い換えれば
自分と同じことが出来る人がいないおかげで、自分も役に立っている。存在意義がある。


世の中うまくできていることが沢山あるので、
その恩恵を見失わず、
「できていること」「得意なこと」を尊んでいきたいと思います。


今週も実践のチャンスに恵まれています。
笑顔溢れる一週間になりますよう。


YPP
五味渕紀子

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