Vol.369 【あるものを数えてみる】
おはようございます。
もう10月、本当に早いと感じます。
さて。
「無い物ねだり」という言葉があります。
私は背が低いので、
特に子供の頃は
長身の同級生を羨ましく思うことがありました。
小柄な人に似合う洋服が世の中には沢山あるのに、
そういう服は気に入らず
似合わない大柄の人向けのデザインの服を着たがりました。
クラスで一番長身な同級生は
小柄な私を羨ましいと言い、
やはり自分には似合わない小柄なデザインの服を着てみたがりました。
お互い「無い物ねだりだね」と笑い合ったことがあります。
目を社会に転じてみると、
世の中全体でも「無い物ねだり」をしている気がします。
日本は明らかに少子高齢化社会ですが、
その社会の悩ましいことばかりに目が向きがちです。
出産で命を落とす女性や
5歳まで生きられない子供がたくさん居て
寿命が世界一短い国からしたら
こんなに幸せな国はないと思うかもしれません。
気になって調べてみたら
西アフリカのシエラレオネという国は平均寿命が世界一短く、46歳。
生まれた子供の四分の一が5歳までに亡くなってしまうとの調査報告がありました。
長く続く内戦の影響による貧困とインフラの未整備により、
上下水道や電力の恩恵を受けられる人は圧倒的に少ない状況なのだそうです。
何かと比較して「ああ良かった」という話がしたいのではなく、
環境により抱えている課題は異なるということ。
世界一若い国で環境が未整備であれば
さまざまな産業が勃興する余地が大きいといえます。
一方、世界一年寄りの国では
「世界一長寿という安全で衛生的で平和な国」であり、
それを目指したい国を手助け出来る立場にいます。
個人であれ国であれ
悩ましいことばかりに目を向けるのと、
出来ることに目を向けるのとでは
考え方の明るさが変わります。
よく「過去と他人は変えられないが
未来と自分は変えられる」と言いますが、
過去でさえ見方を変えると
悩ましかった日々が「あれがあったからこその今」と感謝の対象に置き換えることが出来ます。
結局、日々何かしらの課題の前にいるのです。
それを明るく健やかに受け止めるチカラを養う一つの手段として
無い物より
あるものに目を向けてみる。
そんなことを心掛けて月曜朝をスタートしたいと思います。
今週も学びと実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子