Vol.361 【物事を長い目でみることの良さ】
おはようございます。
夏本番ですね。
今週は猛威をふるっている台風の被害が最小限であることを願います。
さて、
私たちはとかく「物事を決め付ける」ことを知らず知らずのうちにやってしまっている気がします。
人との意見が違えば
「あの人はああいう人だ」と
自分の印象で決め付けることも
往々にしてあります。
見渡してみると
決め付けが強めの人と
弱めの人がいます。
ある仕事の予想時間数を聞いた時
Aさんは「結構私はかかってしまうかもしれません。2時間位だと思います」と答えました。
同じ内容について
Bさんに予想時間数を聞いたところ
「そんなにかからないですよ。私なら4時間です」と堂々と答えました。
Aさんの回答の背景には
自分よりももっと出来る人がいるかもしれない、
自分の答えが最適とは限らない
という慎重さが伺えます。
対照的にBさんは
この仕事が4時間ならOKだろう、という思い込みがあり、
他にもっと早く出来る方法があるかも知れないという想像が欠けてしまっています。
私自身も、年齢と体験を重ねて
ある分野についてはある程度人より詳しいだろうという「思い込み」があって、
聞き逃していること、見えていないことがある気がします。
いや、確実にあるでしょう。
なので、このAさんとBさんの回答例ではないですが、
自分の考えもまた
思い込みがあって
そうとは限らないことも結構あるのだと
改めて自分に言い聞かせてみるのです。
「あの人はこういう人です」
「私は無理です」
決め付けをしている時は
往々にして
自分からの視点で物事を捉えており
「複眼」の視点が欠けています。
かつ、
短期的な視野で物事を見がちです。
過去からの延長線上で物事を見ている時も、決め付けをしがちです。
私はこう考えてみたけれど
相手からしたら、違うかもしれない。
今はこうだと感じているけれど
一年後、三年後は違うかもしれない。
自分以外の視点、
短期ではなく長期の視点、
未来からの視点を持つと
思い込みや決め付けの考えから
離れ易くなります。
「そんなことは難しい」と感じるのもまた
決め付けの一つかも知れません。
幾通りもの方法と可能性があり
自分の考え方が明るくなることで道が拓けるのであれば、
例えば
「仲違いをしたら一生そのまま」と考えるより
「今はちょっと距離をおいてしまっているけれど
いつかお互い歩み寄れる日が来るだろう」と考えてみたほうが
実際に歩み寄れる可能性が高まります。
物事の解決は
自分自身の行動と思考で100パーセント決まるとは限らず
さまざまな外部要因もあって変化していきます。
その変化を柔軟に受け止めることができるか
せっかくの変化の兆しも
思い込みや決め付けではねのけてしまうかは
根底の考え方に左右されます。
誰にでも思い込みはあるもの。
決め付けることもあるもの。
だから、自分と異なる考え方や判断をする人がいることを
「わからない!信じられない!」と関係を断ち切ってしまうのではなく
「そういう考え方もあるのだな」と
緩やかに受け止めておくことや
「いつか、変わるかもしれないな」と
長期の視点でみることや
結論を急ぎ過ぎないことが
自分の中の受容力を育ててくれる気がします。
実際、そう思って過去のさまざまな体験を振り返ると
そういえば、
あの時はどうにもならないかと思っていたけれど
結果なんとかなって今があるなあということが
いくつも思い出されます。
受け止める力、受け入れる大きさを育てていくことは
一人一人を優しく強くする気がします。
今週も学びと実践の機会に恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子