vol.319 【人は鏡、万象は我が師】
おはようございます。
雨の月曜を迎えている関東です。
でもこの月曜メールを気持ち良い青空の元で読める地域もあるでしょうね。
日本は意外と広いです。
さて、
いきなりですが
誰かの言動に腹が立ったことはありますか?
もしくは今でも思い返すと腹が立つような言動はありますでしょうか。
朝からイヤーなことを思い出させてしまったかもしれませんが
もう少しおつきあいください。
「どうしてあの人はこうなんだろう?」と不愉快になる言動について
次にあの人に会ったらこう言ってみたい、こうアドバイスしたら良いだろうか、と言葉を考えていくうちに
そのアドバイスの矛先をふと自分に向けてみると
何とも自分にぴったりのアドバイスであったりします。
そう。
何とも不思議なことに
自分が密かに「直したいと思っている自分のイヤな部分」を誰かに投影して見出しているのです。
そして気づけば恥ずかしいくらいに
同じことをやっている自分発見!(苦笑)なのです。
それが証拠に
同じ現象に出くわしたり、
同じ目にあっても
皆が同じように腹が立つとは限りません。
ある人は「あんなの、許せない!」と憤っていても
別の人は「そんな大したことないことに、なぜそんなに腹をたてるのだろう」と感じていたりします。
同じ小説を読んでも映画を観ても
感情移入する人物が異なるのと一緒で
育ってきたバックボーンも違えば
いま置かれている環境も違う中で
自分と全く同じ感覚で感じる人を見つけることは、実は不可能。
なのにいつも、相手もてっきり同じ感覚でいるだろうと勝手に自分に都合よく考えてしまうところから
良くも悪くもいろんなことが起きてきます。
そこで今日のテーマなのです。
「万象は我が師」。
目に飛び込んでくるもの、自分が強く反応するものは
自分が何かしら求めたものが含まれていると考えてみると
(それが真実かどうか突き詰めなくても)
学べることがたくさんあります。
尊敬できる相手は元より
信じられない!と思う相手の中にも
というか、むしろそういう相手の中にこそ
自分の我欲(がよく)を見出して
密かな反省を試みるのです。
欲のない人はいません。
欲求がなければ
私達は肉体も精神も健全に維持できないようになっています。
でもその我欲にずっと無自覚であるか
たまには自分の中のいろんな欲求に気づいてみて
「ああ、まだまだ自分優先に考えてしまうな」などと感じるだけでも
心が少しずつ磨かれるとおもうのです。
怒りを伴う時こそ、
自分自身が何を大切にしているのか
自分ならどう振る舞うべきか
振り返るチャンスといえます。
明らかな社会悪に憤然と怒りを覚えるときでさえも、
自分も偏見に満ちて傲慢になる時はないか
不遜な態度をとって誰かを傷つけたことはないか
無知ということで知らずにやってしまっていることはきっとあるのだろうと
感じることはできます。
なんだか月曜朝から大そうな話のようですが
どんな現象をみても
そこから学んでみようという心持ちは
世の中を面白く見る助けになると感じています。
なので、怒りを覚える体験も
悲しみを感じる出来事も
やがては糧となり
豊かな人生を作る掛け替えのない出来事になるかもしれません。
晴れの日、雨の日が交互にあるように
禍福(かふく)は糾える(あざなえる)縄の如し、です。
今週も学びと実践のチャンスを活かしましょう。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子