おはようございます。
三連休の最終日、やること満載の一日が始まる方も
いつもよりゆっくりした月曜日の方もいらっしゃるかと思います。
さて、昨夜テレビで
「世界で最も‘貧しい’大統領」と呼ばれた
ウルグアイのムヒカ前大統領のインタビューを偶然目にしました。
ご覧になった方もいらっしゃるでしょうか。
ムヒカ氏は、第40代ウルグアイの大統領で、つい先日退任されました。
「世界で最も‘貧しい’」といわれたゆえんは、
ウルグアイという国が経済的に貧しいからというだけではなく
大統領としてもらう報酬の9割を寄付し、
ご自身は、大統領公邸には住まずに月額約10万円で質素な家に暮らしているからです。
財産は、友人から譲り受けた18万円のドイツの中古車のみ、という庶民的な暮らしをする大統領が
世界中から注目され、「世界で最も‘心が豊かな’大統領」とも言われています。
参考URL
http://matome.naver.jp/odai/2141810938338364601
大統領なら公邸に住むのが「当たり前」だという世間の感覚ではなく
「大勢の民、多数派を代表する大統領は、多数派と同じ暮らしをするべき」という
ご自身の考えを貫いた生き方に、世界から称賛の声が集まっています。
一躍有名になったのは2012年に開催された「地球サミット」リオ会議での演説が
きっかけです。
世界にむけて、次のように投げかけました。
「質問をさせてください。
ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てば
この惑星はどうなるのでしょうか。
息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。
同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を
世界の70億~80億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?
可能ですか?」
演説全文: http://www.webdice.jp/dice/detail/3584/
このような疑問は、誰もがよく考えると一度は思いついたことかもしれません。
けれど、間違いなく豊かな側である先進国、経済大国世界第3位の日本に暮らす私たちは
日々に取り紛れ、自分の生活を殆ど変えることはなく暮らしています。
聞くところによると、ムヒカ大統領が生き方の影響を受けたのは
幼少期に近所に住んでいた「日本人」達の暮らしぶりだそうです。
ムヒカ前大統領がいう「古き良き日本人」とは、
勤勉で、まじめに質素に暮らし、足るを知る人々。
「あれもこれも」と欲しがるすぎる欧米の文化に染まってしまった今の日本をして
「国民が幸せそうにみえない」と昨夜のインタビューで言っていました。
「幸せそうにみえない」と言われてしまう現代の日本。
内戦があるわけでもない。
飢饉が起きているわけでもない。
清潔な水が(そして1度単位で設定できるお湯もが)いつでも蛇口から出て
世界レベルで見れば、まれにみる安全な暮らしができている国、日本。
なのに一方で、止まらない物欲、買い過ぎた物に占領された暮らし、
請求書やローンに追い立てられるように働かざるを得ないと思っている大人たちが多い国。
インタビュー中
豊かさを考えた時に、大切なのは「どれだけ物を持つかではなく、時間の過ごし方だ」というメッセージがありました。
この「人生の真理」のようなメッセージを聴いて
人生を豊かにするのは「時間の使い方」はもちろん
その使い方を決める「考え方」次第ではないかと感じました。
同じ行為にしても
生き生きと誰かの為にと思って喜んで行う「時間」にするか
苦々しく我慢しているつもりで行う「時間」にするか。
仕事でも家のことでも、世の中のつきあいでもなんでも。。。
こと私たち日本人は「周りに合わせる」ということに重きをおいて生きる傾向があります。
過去をみて「従来はこうだったから」という理由で、変えないことも往々にしてあります。
けれど、大きく世界が動いているのであれば
周りにあわせるより、何が大切なのかを一人ひとりが考えることのほうが大事で
過去よりも
「これからはきっとこんな暮らしが大切なはず、この仕事が大切なはず」と未来を考えて
選択することが大事な時代に生きているのだと思います。
「今がそういう時代である」というよりも
常に世の中にとって良いことを目指そうとすれば
「過去がどうだったから」という理由ではなく「周りがどうだったから」という理由ではない選択肢が
常にどの時代でも必要だったことに気づかされます。
周りや過去にとらわれず
自分なりに未来を考え、自分なりに大切なものを感じること。
人生を豊かに生きるためには、周りに流されるままに生きるのではなく
まず何が大事かについて、自分で考え、自分なりの価値観を持つこと。
そんなことを感じたインタビューでした。
さあ今週も学びのチャンス、実践のチャンスにあふれています。
笑顔あふれる1週間にしましょう。
YPP
五味渕のり子