YPP月曜メール 私の思うことVol.538 【仕事はリレー 全てどこかに繋がっている】
おはようございます!
今日が仕事納めの方、年末年始もシフトに入っていらっしゃる方
すでに冬休みで、いつもよりのんびりとお過ごしの方
様々かと思います。
例年とは違う事情があるからこそ、
年末年始は、心穏やかに過ごせるようにしたいですね。
さて。
今年ラストの月曜メールは“繋がり”を意識したいと思います。
谷川俊太郎さんの詩
「朝のリレー」をご存じでしょうか。
冒頭だけ少しご紹介します。
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谷川俊太郎 朝のリレー
カムチャツカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ
(以下略)
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ぜひ全文をネットで探してみてください。とても素敵な詩です。
この「朝をリレーするのだ」という表現が好きなのですが、
仕事においても
必ず、「リレー」が行われています。
自分の手元にくる前にも、自分の手を離れた先にも
その「目的」が生まれてから果たされるまで、
もっといえば「目的」が果たされたあとの「影響」まで
多くの人を通じて、さまざまな「営み」があり、「生活」があります。
例えば、、、
交通費精算の「確認業務」に携わっているとき。
ネット越しにアップされたデータを見て
「規定通りの書類が添付されているか」や
「規定通りの最低金額ルートであるか」を確認する行為を通じて
直接的には、ご依頼主の経理負担を軽くしています。
間接的には、(もしその会社がある製品のメーカーだとしたら)
商品を開発した人がいて
それを一生懸命に売り込もうと足を運ぶ人・交渉する人がいて
それを店に置くことを決断するバイヤーがいて
仕入担当者や、納品チェックをする人がいて
棚に並べる人や、レジを打つ人がいて、、、
それを購入するお客様がいて、
その商品によって
今まで悩んでいたことから解放される人がいます。
そして、仕事を自分が正確に迅速に行えば
その製品の生産性、収益性に陰ながら貢献できているともいえます。
数字の一致を確認して
OKボタンをクリックし続ける、という行為の先に
仕事がスムーズになる人
もっと先に、そのサービス提供で幸福感を感じる人が、確実にいます。
そして手前には、(まだその製品が誕生する前に)
こういう物を造れば世の中に役立つだろうと構想した人
世に出せるまでに人知れず、多くの試行錯誤を繰り返した人
デザインした人、広告宣伝を行った人なども存在します。
自分の手元を通る時間はほんの一瞬でも、
一つの物が世の中に製品として誕生し、
「本物」として認められ、世の中に流通するまでには、
考えてみると、途方もない時間がかかっているものです。
私たちは常に、なにかをリレーしています。
リレーの手間にも、リレーの先にも
いろんな人の真剣に取り組む顔や、満足そうな笑顔があるはず。
繋がりというのは、
イメージすればするほど、遠くまで果てしなく
同じ時間軸だけでなく
過去から未来までもふくめて、想像力をかきたててくれます。
私たちは、全員が
人類の進歩発展の途中で、
ときに提供者側で、ときに受益者側で
常になにかをリレーし続けているのです。
今年もたくさん、いろんなものを運びました。
途中で、痛恨のミスをして、時間を取り戻したいと泣きそうになった人も
いらしたと思います。
無傷で生きられるわけではなく、
転んだ時こそ、強くなってきた、その繰り返しの中に成長があります。
「仕事のリベンジは仕事で」
その奮起もまた、集団の体験としてリレーされていきます。
テレワークは目の前に仕事仲間がいない生活ですが
だからこそ
多くの人との繋がりを感じつつ、
年末はすこし、ゆっくりと遠くを見つめてみる時間をとれたらと思います。
2020年、本当にお疲れ様でした。
日々の真摯なお仕事に、
また月曜メールを読んでくださることに、改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。
今年はとくに、大変でした。
ちゃんと休憩をとることも、リレーの合間に大事なことと思って、
ぜひ、リラックスできる時間をつくって、ご自身を労わってください。
そして来年も元気にお会いしたいと思います。
笑顔あふれる2021年になりますよう。
良いお年をお迎えください。
YPP
五味渕紀子