YPP月曜メール 私の思うことVol.535 【言葉は受け止める側のものだから】
おはようございます!
キリの良い数字は、それだけで気持ちが上がります。
今週は535号。配信メンバー数は750人。
継続して読んでくださる方に改めて感謝しつつ、お届けいたします。
さて。
なにかテレビのインタビューだったか
新聞記事で見かけたのか、出所がわからないのですが
以前「言葉は発する者のものではなく、受け止める側のものだから」と
ある作家さんが仰っていました。
『言葉は受け止める側のもの』
言われてみれば、その通りで
「そんなつもりでなかった」と思っても
受け止める側が「そうだと思った」としたら、受け手側の捉えた意味で
その次のアクションは始まっていきます。
仕事の面でよくあるのは、引継ぎや申し送りの場面。
申し送りをする側は「正確に言ったつもり」であっても
受け止める側が正確に理解していなければ、その後の仕事で事故が起きます。
よくレストランでは「復唱いたします」と頼んだメニューをお客様と確認します。
これで注文間違いを防ぐ効果は絶大です。
事務の現場でも、同じような「復唱」があればと思いますが
意外と「復唱」が行われないまま、引継ぎが済んでいたりします。
ありがちなのは、
言った側は伝わっているつもりで
聴いた側も“理解したつもり”でいる場面。
理解できたかどうかは、復唱してみれば、わかります。
いざ自分の言葉で説明しようとしたら、うまく説明できない自分に気づけたら、しめたもの。
再度確認が必要となります。
が、復唱を怠ると
不十分な理解である自分に無自覚なままで、業務に携わってしまいますので
これは、引継ぎ時にぜひ実践したい「自分の理解度の確認手法」です。
もう一つ、実際よくあるのは理解できていないまま進んでしまうシーン。
相槌をうっているから、よく理解してくれているのだろうと思って
会議の後に聞いてみると、
「よくわからなかった」という発言があります。
日本人に多い特徴でしょうか。
相手の言葉をさえぎってはいけない、
その場の空気を乱してはいけない、という「配慮」が、つい働いて“しまいます”。
その配慮があるべきかどうかは別として、存在しがちな「配慮」を意識した上で、
伝える側に立つときには、相手がどう解釈・理解したかを確認する必要があり、
受け手側に立つときには、自分がどう理解したかを相手に伝えて確認する必要があります。
小説や表現世界では、
伝える側と受け手側のズレも「自然」の一つとして
伝わる人に伝わる形をゆだねることもあります。
ただ少なくとも、私たちが日ごろ携わる事務仕事においては
数字や手順、注文内容を間違えてはいけない業務においては
この「言葉は受け止める側のもの」を心得ておきたいもの。
相手を思いやる気持ちの醸成は、広い意味での仕事の理解度の向上だと考えます。
仕事を離れれば、解釈違いはときに笑い話の種にもなりますが、
やはり「言葉は受け止める側のもの」を心得ておき、
発する言葉・聴く言葉を
互いに相手を慮ることで、安心できる優しい空気を少しでも作りたいと思います。
今週も実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子