Vol.408 【未来はまだ何も決まっていない】
サッカーワールドカップ、
連日各国のサポーターの熱狂する様子が報道されていますが、
世界ランキングの下位チームが上位チームをくだす番狂わせが
次々と起きていますね。
日本も予選突破が危ういと言われながら、見事通過して
明日の早朝の試合を楽しみにしている方も多いと思います。
「大方の予想を裏切り」という枕詞つきで語られる今回の快進撃
たしかに、世界ランキング61位や70位のチームが
国際的な大会でトップ10位以内の強豪チームを破るなど、
ほかの競技では「あり得ない」かも知れません。
しかしランキング通りにしか勝敗がつかないようであれば
そもそも試合が成立しません。
やはり、勝負の世界も「やってみるまでわからない」と思います。
ふと思い出すのは、ある将軍の話です。
最前線に怪我をした戦士が取り残された状況で
将軍は、助けに向かおうとして部下に止められます。
将軍を止めようとする部下が言います。
「行っては危険です!彼はここで死ぬ運命なのです!」と。
しかし、将軍は部下を一瞥すると
前線まで走っていき、怪我をした戦士と共に自陣に帰ってきて
その止めようとした部下に向かって一言、こういうのです。
「未来はまだ何も決まっていない!」
実際のところ、未来は決まっていない。
これからの一挙手一投足で決まっていきますが
ともすると私たちは、やる前から「無理だ」とか「難しい」と
口にしてしまう時があります。
私の仕事の師匠はそれを認めない人でした。
「難しい、という言葉は、やりたくないと同義語だ」と
良く仰っていました。
そこで私も「難しい」という言葉を封印しました。
YPPを始めたての頃、よく
「それは難しいね」「無理じゃない」と言われました。
「主婦が自宅で仕事したいといってもそんなの企業が信用しない。
仕事を出さないよ」という声。
「チーム制で経理をやる?とんでもない。そんなの無理だよ。
経理は一人でやるもんだ」という声。
いずれも、挑戦したことのない人の発言でした。
いま、在宅で仕事をすることが
国からも奨励される時代になり、
YPPでは、チーム制で多くの人が働いています。
もちろん、経理もチームで行っている現場がいくつもあります。
「出来ない」と決めつけては
出来るものもできなくなってしまうということは、
私自身、YPPをやりながら常に感じてきたことです。
大勢の方と仕事をするうちに
「出来ないという思い込み」は
経験値が浅い時ほど生まれやすいとも気づくようになりました。
仕事の経験値が増えれば増えるほど
いろんなパターンを知り、
自分が「A」と思っていたけれど「B」もあるかもしれない、と
自分とは違う答えの存在を想像するようになっていきます。
「出来ないと思っていたけれど出来るんだな」という経験をした人は
尚のこと、やる前から決めつけることの弊害を知っています。
もし今「出来ない」と思いがちなことがあったら
それは「思い込みでしかないかもしれない」と疑ってみる。
何とかしてやってみよう!と思ったとき
自分でもビックリするようなアイデアが閃くという体験を
多くの方がしています。
「何とかしよう」「できる方法はないか」とつぶやけば
脳は、その情報を必死にリサーチし始めます。
「出来ないに違いない」とつぶやけば
脳は、素直にできない理由を探しに行きます。
未来は決まっていない。
だとしたら、どちらの言葉をつぶやけばよいでしょう。
先週、有難いことに新規のお仕事のご依頼が
いっぺんに複数かかりました。(重なる時は重なるものなのです)
嬉しい悲鳴をあげながら
「こんなに一度に仕事があったら回らないかも」
という不安がよぎる月曜の朝に
自分を鼓舞して
「必ず、出来る方法があるはず!」とあえて声に出してみるのでした。
今週も実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子