Vol.365 【ふたつよいこと さてないものよ】
おはようございます。早いもので9月に突入しました。
関東地方は夏らしい日が少ないままで、なんとなく物寂しく感じてしまいます。
さて
今日シェアしたいのは、関西地方で古くから伝わる言葉です。
【ふたつよいこと さてないものよ】
なんとなく思い当たるなぁと感じる方も多いのではないでしょうか。
何もかも全てが順調で、
思い通りにスイスイと事が運び
打つ手は全て当たりまくり!
まさに我が世の春!
そんな状況にある方は
ほとんど居ないのではないでしょうか。
どこか心に思い煩うことを抱えていて、
どうにかならないものかと思案にくれることが、
一つや二つあるものです。
かといって、
全て八方ふさがりで
悪いことしかないのかといえば、
そうでもない。
とくに、
悪いと思ったことの中に
よいことが見つかることが
往々にしてあります。
最初は「困った」と思ったけれど
ふと、思わぬ展開に発展し
結果的には「あの困った出来事があったから、
こんな風に工夫が生まれて
結果的には以前よりずっと良くなった」という体験は
誰しも積んできているのではないかと思います。
『災い転じて福となす』
また『禍福はあざなえる縄のごとし』という言葉もあります。
自分一人、何もかも順調で
心患うことと無縁で生きようと思っても、
それは端から叶わないこと。
それよりも、
「ふたつよいこと さてないものよ」と
おおらかな気持ちで事態を捉えていると、
良いと思ったことの中にも油断してはいけない災いの芽を見つけることが出来たり、
悪いと感じたことの中にも、
次に繋がるきっかけを見出すことができるから
一喜一憂せずに心を広くして生きなさい、と
昔の人は説いたのでしょう。
昔から言い伝えられて現代まで伝わるということは、
やはり大勢の人に当てはまる真理である証拠。
今、何かしら思い通りにならないことがあるとしたら、それは
「生きていたら当たり前」なのでしょう。
そしてきっと誰しも
「悪いことばかりではない」よいことも同時に起きている筈で、
この言葉を反芻していると
『幸いなことにも困ったことにも
感謝しながら生きなさい』と言われている気がします。
そう。
ご想像の通り、私もいま
「どうにかならないものか」と思い煩うことを複数抱えています。
しかし経験上、それが解決した時の爽快感も知っているので
この煩わしさが、実は「自分を磨く宝」であることも同時に感じるのです。
もちろん、煩わしさはない方が楽なような気がします。
「一刻も早く解決したい」
「煩わしさから逃れたい」
それが正直な気持ちです。
しかし、一つの課題は解決しても
また新たな課題が降ってくるのです。
挑戦をする限り、
自分を成長させたいと思う限り
天は「自ら望むもの」として
成長するための体験を授けてくれるのです。
本当にうまく出来ています。
この煩わしさは、他でもない
自分で望んで引き寄せたものだったりします。
解決できるチカラがあると見込んで
天がくれたもの。
そんな風にまで思ってみると
煩わしさが、煩わしいだけではないものに見えてくるから
人の心の持ちようというのは、面白いものです。
憂鬱なものを抱えていたら、
自分でそれを軽く感じるコツとして
「こんな素晴らしい課題をありがとう」と呟いてみるのも良いかも知れません。
意外と脳は単純に言葉を受け入れるものです。
(騙されたと思って、やってみてください)
課題により、1時間で解決するものもあれば、1ヶ月かかるもの
中には数年かけて学ぶもの
一生モノもあるかも知れません。
今週も学びと実践のチャンスに恵まれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子