Vol.331 【行動することで感じること】
おはようございます。
私の住む町は、冬らしい曇天に覆われて
冷たく澄んだ空気がいかにも1月らしい匂いを放っています。
2017年いよいよ本格的にスタートしました。
さて、よく「百聞は一見に如かず」と言いますが
これになぞらえて
「百聞は一行に如かず」という言葉もあります。
百回聞くより、実際に見るほうがよくわかる、ということの上として
百回見るより、実際にやってみるほうがはるかによくわかる、という意味です。
仕事でも日常の些細な家事でも習い事でも資格の勉強でも、
例えば、それが上達していくことそのものの価値と同じくらいに
「やってみることによって初めてわかること」を体感することが
行動を起こしたことによって得られる一番の価値ではないかとさえ思います。
それにより、まだやっていないことについては
「知っているつもりで、本当には知らない」ということにも気づけます。
例えば何か病にかかったときに
「このスープを飲むといいよ」というのを聞いただけの知識で話す人と
実際に同じ病気を治した人が
「このスープを飲むといいよ」と語るのでは、
同じ言葉を伝えても、相手に響く説得力がきっと違います。
何かに悩んで苦しんでいる人に
「こういう考え方がいいよ」と伝えるにしても
「わかるよ。その気持ち」と共感を伝えるにしても
悩んだり苦しんだ経験があるからこそ、その伝えたい気持ちが活きてきます。
だとすれば、
とにかく「行動が大事」「行動あるのみ」「行動によって学べることがとても大きい」のですが
とはいえ、経験則から私たちは「初めて何かをやるのはリスクがある」と知っています。
新しい仕事に着手したとき
「やってみることによって初めてわかること」の体感は、
言い換えれば「失敗をしてみて気づくこと」にほぼ近いのです。
初めてやる行為が最初から習熟している訳がなく
お手本のようにうまくいくことなんてない訳です。
だから、何かを始めるとほぼセットでついてくるのが「失敗体験」。
それが嫌で、だんだん慣れたことばかりの生活になりそうなところを
仕事なり勉強なり、何か新しいことにあえて挑戦を続けると、
次第に「未知のものとの付き合い方・出会い方」を知るようになります。
そしてやがてその積み重ねが
「学ぶということは、新しい体験を通じて行うこと」だと理屈抜きにわかるようになり、
「知っていること」より「まだ知らないことが多い」という「真実」にたどり着き
謙虚な気持ちを抱けることにも繋がっていくと考えます。
たまに、新しい仕事に着手する前に
「未熟な私が入ることで迷惑をかけてしまうかもしれない」と躊躇する方がいます。
しかし先輩はその時教えるのが仕事となり、
後輩は教わって学ぶのがその時の仕事となります。
挑戦する人が減ってしまう世の中は、だれも望みません。
一時は確かに「迷惑をかけてしまうかもしれない」けれど
失敗体験を通じて学んで、次第に出来るようになって
やがてチームのお役に立てるようになればよいのです。
というよりも、役に立てるステージに行き着くには
とにかくまず一歩を踏み出してみないことには始まらない。
それを「やってみようよ」と自分の内なる声が言った時に
ぜひ勇気をもって踏み出してほしいと思います。
行動すること。そして行動したときに「体感したこと」。
本当にこの最初の一歩と、そこで感じたことには大きな価値があります。
ただ単に知っていること・できることで繰り返される日常より
ドキドキしながら挑戦する時間のある日常をぜひ共有したいと思います。
今週も学びと実践のチャンスにあふれています。
笑顔あふれる一週間になりますよう。
YPP
五味渕紀子