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月曜メール

YPP月曜メール  私の思うことVol.515 【其れ恕(じょ)か】

おはようございます!

 

先週ある方の勧めで、即席ラーメンを世に生み出した安藤百福さん(日清食品創業者)
の自伝を読み始めたら関連本も読みたくなって、読んでいるうちにすっかりハマり、
チキンラーメンやカップヌードルを買って来て食べるくらいにハマりました。

 

遠出がなかなか叶わない今年の夏ですが、
読書を通じて、過去と未来を行ったり来たりしてみたり、
百円前後の食品の中に、世の中の飢餓を救おうとしたロマンをみたり
安上りな趣味を楽しんでいる今日この頃です。


さて。
先週、人気も未来もあると思われた若手俳優さんの自殺のニュースに
胸を痛めた方もいらっしゃるかと思います。

 

どんな人も孤独にしてはいけないと、つくづく感じます。
痛みのない人生はあり得ないですが、
まったく同じではなくても、
似たような痛みや悲しみを経験をした人からの一言で、
状況が変わらなくても心境が救われることがあります。


毎日、まじめに仕事に向かう以外にも
人生を明るく元気に過ごすことも、時には周囲の救いとなったり
逆に、とことん辛い悲しい経験をすることも
やがて、誰かの救いとなったり、
とにかく、無駄なことは無いと思いながら過ごしたいと思います。

 


それでも日々、途方もなく解決が難しそうなことは
世界中でいくらでも起きていますが
まず自分に何ができるかを考えた時に思い出す『論語』の言葉があります。


子貢(しこう)問(と)ひて曰(いは)く、

「一言(いちげん)にして以(もっ)て
終身(しゅうしん)之(これ)を行(おこな)ふ可(べ)き者(もの)有(あ)りや」と。


子曰く、
「其(そ)れ恕(じょ)か。
己(おのれ)の欲(ほっ)せざる所(ところ)は、
人(ひと)に施(ほどこ)すこと勿(なか)れ」と。


“一生行っていくに値するほど大切なこと”を聴いた弟子に対して、
孔子は
『自分がされたくないことは、人にしてはいけないよ』という答えを選んだのだ、
ということを、折に触れて、思い出します。


それだけ“恕”=思いやりの心が、生きていくうえでとても大切だ、という教えなのでしょう。


人間は一人ずつ、生まれた時間も環境も経験も違うのに
やはり「わかってほしい」と自分より他人に求めることが多いもので
わかってほしいと思うより「わかってあげよう」と思うことには、心の修行を要する場面があります。

 

とくに近しい人にこそ、甘えてしまうのか
わがままな立ち振る舞いをしてしまうことがあります。

 


そんなときも、この孔子の言葉に立ち戻れば
自分が「わかってほしい」と思う時ほど
相手を「わかってあげよう」と思ってみることが大事だな、と思い至ります。


できるからこそ思うのではなく
簡単にできない自分を自覚するからこそ、努めたいと思うことが
心の修行や、生きる姿勢の深みや味わいに繋がっていくこともあるのだろうと感じます。


笑顔を向けられたら、うれしい。
仏頂面を向けられたら、かなしい。
気遣ってくれたら、うれしい。
粗雑に扱われたら、かなしい。


不本意な出来事こそが人生の糧になる場面もありますが、
一般的には、
人からの親切心や優しさや心配りによって、心と体が温まるもの。


身近な人に今日ひとつ、優しい笑顔や言葉をかけることが出来たら、
世の中を明るくする一助に、確実になっていくと思います。


また、
思いがけず悲しい体験、辛い体験をしてきた方こそ
その役割を果たせる範囲が大きいことも感じます。


今はどうしたって、世界中で落ち込む人が多い状況が生まれています。

だからこそ、今日元気な笑顔で誰かに声をかける行為が
自分で思っている以上に、相手に力を与えることがあり得ます。

 

 

“恕”=思いやりの心
ぜひ、心にとめて過ごしたいと思います。


今週も、学びと実践のチャンスにあふれてます。
笑顔あふれる一週間になりますよう。


YPP
五味渕紀子

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