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YPP月曜メール 私の思うことvol.493 【多数派の自覚として、心掛けたいこと】

【多数派の自覚として、心掛けたいこと】

おはようございます!
2月3回目の月曜メールです。


昨日、facebookで発見したあるブログ記事を
今日はシェアしたいと思います。


お時間ある方は、ぜひこの記事を先にご覧になってみてください。

『「車いすが健常者・二足歩行が障害者」の世界が体験できるレストランに行ってきた もう理不尽すぎて泣きたい』
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2002/13/news114.html



“車いすユーザーが多数派になった社会を疑似体験できるレストラン”
ということで、
すべてが車いすユーザー仕様で
天井は低く、立って歩く「二足歩行者」は腰をかがめて過ごす規格になっています。
食事をするテーブルも車いすユーザーが過ごしやすいように
椅子はなく、テーブルのみ。


二足歩行の人にはあらゆることが不自由になっている空間で
“障がい者”となった筆者にとって、何が一番「不自由」だったの
その体験談が大変示唆に富んだ内容でした。


ブログ記事を読んでいただきたく詳細は書くのを控えますが
体験者がつらかったのは、
中腰をしなければいけないテーブルの高さや、
椅子がないことなどのハード面ではなく
いかにも気を遣われるような対応や、
「あまり来てほしくない」「なんで今日は二足歩行者多いの?」という
バックヤードから聞こえるスタッフの愚痴など「人の対応」にありました。

これらのことは、車いすユーザーの方には「車いすあるある」なのだそうです。

この“バリアフルレストラン”を企画・運営されている
公益財団法人日本ケアフィット共有機構では
“障害の社会モデルの考え方”を感じてもらう体験を用意したかったのだそうです。


ブログ記事にあるとおり
レストランの入り口で「どんな不自由があるか」を体験前に記入するのですが
その時、そうとは自覚することなく
『多数派(健常者)の元々過ごしている社会を変えないまま、
少数派(障がい者)の人も合流できるようにしよう』という視点になっている。

そんな、多数派が居心地の良いのが「当然」となっている“前提”から見直してほしい。

そういう思いが込められている記事を読んでハッとしたのですが、
自分が多数派に居る時ほど、そのことを感じることもないのでしょう。

私たちは知らず知らず
「相手がこちらに合わせればよい」という感覚を
無意識のうちに抱いていることがあるように思います。


私の日常を振り返ってみると、
似たようなバックボーンで育った者同士で、
同じ言葉を話して仕事をしている時間が多く
まったく属性の違う人と出会おうとしたら、意識的に身を投じないと、体験できません。

障がいに限らず、
年齢も人種も男女も、性に対する考え方も本当に多様な状況というのは
国が違えば珍しくない光景かもしれませんが、日本では、他の国より少ないように思います。


私が過ごす職場にも
本当は、もっと多様な人が入って来てもよいはずで
こちらには見えていない・感じ取れていない壁があり、入りたい人が入れない状況がありそうです。

自分は明らかに少数派だ、と感じるシチュエーションが日常にあまり無いとしたら
今までは意識することがなかった「多数派である自覚」をもって
「こちらに合わせてほしい」という無自覚の要求を抱きがちな自分に気づこうとする。

そんなことを心掛けてみたいと思います。


また自分が少数派になる環境に、あえて身を投じてみる体験も
億劫がらずにやってみることから、多様性を理解する視点を養いたいとも思います。


今週も実践と学びのチャンスに恵まれています。
笑顔溢れる一週間になりますよう。

追伸
感染症も流行っておりますので
手洗い・うがいの慣行で、どうぞご自愛ください。

YPP
五味渕紀子

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