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月曜メール

Vol.315 【伸びる日もあり、伸びぬ日もあり】

おはようございます。
全国的に雨のところが多い三連休ですね。


「晴耕雨読」
晴れの日に畑を耕し、雨の日には本を読む。

昔の人の言葉は的を得ているなあと思います。


悠々自適の隠遁(いんとん)生活を言い表した言葉ですが
逆らえない自然に対しての処し方も教えてくれているように感じます。

晴れの日に家に閉じこもっていは、作物にかけるべき手をかけられないし、
雨の日に強引に畑に出てみても、やれることは限られています。

おかれている状況下で出来ることをやる、という心持ちが
この心穏やかに暮らすことをさす「晴耕雨読」の中に感じられるのです。

お天気ばかりではなく私たちの日常も
晴ればかりでも、雨ばかりでもなく、そのどちらもが存在します。

人のバイオリズムを、春夏秋冬で表す考え方もあります。

春は芽吹きの時
夏は成長の時
秋は収穫の時
冬は次の季節に備えて下に根を張る時。


自分が成長の次のステージの手前でもがいているときは
まさに「冬」の季節を味わっているように感じます。


時には
土砂降りのような豪雨を経験することもあるかもしれません。


土砂降りの後の晴天のさわやかな青空。


寒い冬を終えて、空気が緩んでくるときのあたたかな春の日差し。


ずっと晴天であったり、ずっと温暖であったら感じることのない
「ようやく来た」という落差が、変化にとんだ人生を絶妙に彩っているように思います。


農家の方々に教わり、何度もこの月曜メールで紹介してきた言葉ですが
【伸びる日もあり、伸びぬ日もあり】。


草花であっても、人間であっても
機械のような一定速度で成長する、ということはありません。


ぐんと一気に伸びる日もあれば、殆ど目には変化がわからない日もあります。
むしろ草花も人間も、殆ど目には変化が分からない日の方が多いですね。


ところが長い目で見ると、確実に変わっている。
望まなくても、同じということはなく、
過ごしてきた歳月の通りに、成長もし、衰えもします。


たった一日をとらえてそれが永遠に続くかのように悩むことの多い日常ですが
一日として同じ日はなく、何かしら水面下での変化は起きています。


ただ成果として、目の前にみえるのは春・夏を経て秋になってから。
冬の時代は、ひたすら地面の下に根を張る活動を続けるのがベストなのです。


冬の時代に一気に枝葉を伸ばそうと考えたり
花を咲かせようと思うと無理があります。
雨の中、畑を耕そうとすれば、せっかく伸び始めた根を痛めてしまいます。


今がもし、自分は「冬」だなあと感じる人がいたらぜひ
心穏やかに、大事な「冬」を冬らしく過ごしてほしいと思います。


春や夏を感じている人は、そのまま伸び伸びと
自身の成長を味わってほしいと思います。


秋が近づいているのであれば、豊かな実りを味わいたい時です。


春だけ、夏だけ、秋だけの人もおらず、冬だけの人もいないので
自分が種を植えた場所で、今の状況をそれぞれ楽しみ、味わうことそのものが
豊かな人生を生きていることだと思います。


最後になりますが
この月曜メールで何度も紹介している農家の方の言葉を繰り返します。


【伸びる日もあり、伸びぬ日もあり】


規則的でないからこそ、
「伸びぬ日」の渦中にいるときは停滞ばかりしている気がして
ずっと同じ状況が続くような、先が見えないような心持になって
めげたりするものですが
そういう人の弱さも含めて、成長のエッセンスであり、
愛すべきものかなという風に思います。


春夏秋冬の話は、今が「冬」の人に響くようです。


とすれば、成長の前触れを味わっている貴重な時期。
とても大事な時期なので、それこそ、手を抜かない過ごし方が大切です。


目の前にすぐ成果が表れなくても
正しいと思う努力をしていることで心穏やかになれるもの。


与えられた役割や仕事に、誠実にコツコツと向き合って
人に良かれと思って心ある行為を続けていくと
やがて、目の前の霧が晴れるように、状況は変わっていくでしょう。


不思議で、魅力的で、面白いなと思います。


今週もそんな学びのチャンスにあふれています。
ゆっくりじっくり味わいましょう。

笑顔あふれる一週間になりますよう。

YPP
五味渕紀子
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