フローは生き物。知らないうちに変わっていく

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こんにちは。
おまかせ事務代行YPP 五味渕です。

 

最近、製薬メーカーが水虫薬に睡眠導入剤成分を混入させてしまった事故で、
多くの健康被害が出ているとの報道がありました。

コロナ禍報道と比べるとニュースの扱いは小さいですが、
当事者のいる会社や関係先では
大変な騒ぎになっているだろうと想像します。

新聞記事の中で
製薬会社の代表者が深い反省の意と共に謝罪し、
『ダブルチェックは名ばかりだった』とコメントしているのを見かけ
思わず、息をのみました。

ダイレクトに人命を預かる現場はもちろん、
これを対岸の火事とは考えられない仕事は数多くあると思います。

残念ながら、YPPでも
過去何度も、お客様や関係者にご迷惑をお掛けする事故を起こしてしまっています。

今日は恥を忍んで、事故からの学びを共有したいと思います。

 

長年担当していたらミスをしないかというと
ベテランでも、新人がなし得ないような大きなミスをすることがあります。

日ごろ、研修を担当している講師職でさえ
自分が指導していたことを、
なぜか今回やってしまった、というケースもありました。

実行者は「悔やんでも悔やみきれません」と言い、
本当に落ち込みます。
出来ることなら時間を巻き戻してやり直したい、という気持ちになりますが
起きてしまった以上、できることは

1.迅速な謝罪

2.修復対応

3.再発防止策を講じる

しかありません。

 

3の中で発生経緯を探っていくと、必ずと言っていいほど
『ダブルチェックではなくセルフチェックでやっていました』と
基本が守られていなかったことが判明します。

 

なぜ、そんなことが起きるのか。

今月起きたミスを探るうちに思い至ったのは

『フローは生き物。現場で変わっていく』ということです。

 

教える側は、必ず守って!と強く思いながら教えているルールも
教わる側が、同じように大事に思い、ずっと守ってくれるとは限らない。

むしろ教えたそばから
『このやり方よりもっと良い方法に変えよう!』と内心は
すぐ変えたがっていることも良くあります。

こう書いている私自身も、毎週の研修で
口を酸っぱくして
『同じことを繰り返すより、少しでも創意工夫を』と指導しています。

 

日進月歩という言葉が古臭く感じるぐらい
ものすごいスピードで技術革新がなされている今、
こと仕事の手順において
(人命を直接的に預かる医療や公共運輸でなく私たち事務の現場なら)
変えることは「善」であり、変えられないことは「悪」ぐらいの認識です。

 

とはいえ、現場の創意工夫のなかで
従来からのやり方を変えた結果、
本来の安全性や確実性を担保するために行われていた作業が
欠落してミスにつながることも、現実には起きてしまいました。

「効率化を求め過ぎた結果」と単純に言えるものではなく
良かれと思って改善した新しいやり方を
充分に検証する「複数の目」が足りていなかったことが、敗因です。

 

小規模法人では、総務経理は一人がオールマイティに担当することが多く
グループやチームを組んで、総務経理を行っているところは
殆ど無いと思います。
(もともと相談できる人が存在しない、という問題も)

その課題を解消すべく
YPPではチーム制を基本にしていますが、
細かな作業単位では、セルフチェックで十分と判断される業務もあります。

セルフチェックで事足りる業務であったとしても
フローを改善する際に、単独で考えたアイデアを
誰かしら別の人間と「新しいやり方に移行して、危うくなる点はないか」と
相談するステップがあるかないかで、大きな違いが生じます。

この一言声をかけて、確認をとる。

「声をかける」「呼びかける」「自分以外の考えを聴く」

この「ひと手間」がすごく大事なのですが、
日常のおしゃべりとは異なり、
横断的に関係者に声をかけミーティングを呼び掛けるとか
積極的に自分の改善を会議で披露するなどは、
忙しさも相まって、なかなか実践できていない人も多いのではないかと思います。
特に弊社はテレワークで、離れた環境で仕事をすることが基本ですから
つい自己完結したくなる状況下、
「相手も忙しいから、手を煩わせては悪い」と遠慮しがちです。

ただ、だからこそ意識的に
手順は変えつつも「果たすべき目的」が抜けてはいないか
ぜひ一言、仲間や上司に声をかけて確認をしてほしいと思います。

そしてマネジメントする側は
「現場では自分が知らないうちにフローは変わってしまうもの」という現実を理解して
定期的なチェックや声かけが欠かせないと心得ておくべきでしょう。

 

起こしてしまったことをどれだけ深く省みて、
次の改善につなげるか。

その繰り返しを粘り強く続けることが
より精度の高い仕事ができるようになる
唯一の道だと考えています。

 

そして他業界の事故であっても
自分ごとに置き換えて、ヒヤリとする感覚をもっていたいと思います。

ナンテン

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