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月曜メール

vol.287【まず最初に必要なものは、何?】

おはようございます!

今朝の関東はとても暖かく、雨が降っています。
これなら花粉も少なめで、過ごしやすい方が増えそうですね。


つい先日、有機農法の草分け的な方のお話を伺いました。

金沢農園の代表、井村辰二郎氏。

18年前にサラリーマンを辞めて実家の農業に「就農」した50代前半の方です。

皆さんは、一次産業、二次産業、三次産業という言葉を聞いた事があるでしょうか。

 


第一次産業とは、農業や漁業など。
第二次産業とは、工業。
第三次産業とは、商業、サービス業を指します。

 

現在「農業は六次産業を目指す」などニュースで目にしたり耳にしている方もいらっしゃると思います。

 

これからの農業は、
出来た作物を売るだけではなく、
加工してそれを販売する所までを担うことで収益を上げる活動や考え方に、
「一次+二次+三次産業=六次産業」という言葉が使われています。


第二次世界大戦の戦後の復興期を経て
日本の産業は、高度経済成長に突入し、

農業や漁業といった「一次産業」から工業「二次産業」と商業「三次産業」へ大きく人口が流れました。

 

田舎から都市へ、農業から工業商業へ
大幅に人が流出するのを補うように
効率化、省力化の流れの中で
農薬の大量使用が始まります。

 

井村さんが就農を決めたのは、そんな流れの真っ只中。

 

たった数十年前までは日本ではどこでも有機農法で作られ、

藁や稲でわらじを編むなど加工品も造り、
家畜を育てる堆肥を売るなど
今やろうとしている「六次産業」にあたることは、実は元々やっていたことだと井村さんは話します。

 

そして就農した理由は、決して後ろ向きなものではなく、

農業の中に「千年企業」を創る大いなる未来の可能性を見出したからだと言います。

 

現在、井村さんの会社では
大変多くの有機食材を販売しています。
加工品の直営店も経営しており、
大勢の方々が視察に訪れ、
農業を六次産業化させた草分けとして
注目を集めています。
(あの、サッカー元日本代表の中田英寿選手も視察に来ました)

 

そんな井村さんの意義ある活動はネットに譲るとして
今日の月曜メールでは
高校生などへの講演の機会に
井村さんが必ず子供達に伝えている話をご紹介します。


「皆さんは人類が宇宙に行くためには、
まず最初に何が必要だと思いますか?」

 

高校生達にそう聞くと

「優秀な宇宙飛行士」
「高い技術力」
「絶対に失敗しない計画」などの答えが返って来るそうです。

 

皆さんは、まず最初に何が必要だと感じたでしょうか。


答えは、、、、、


「夢」。


まず「行きたい」と思うこと。

 

行ける条件が整ってから「行こう」と思うのではなく
物事の順番はまず「行きたい」という思いが、
全てのことを生み出していきます。

 

行きたいから、どうやったら行けるのかを考えて、試行錯誤する中で
技術が生まれる。
計画を立てる。
訓練が始まる。

 

まず最初に必要なのは「夢」なんだよ、と井村さんは若者達に語りかけるそうです。

 

「夢」という言葉を聞いて、
生き生きとした未来や
自分の夢について熱く語れる人は、
きっと今を充実して生きています。

 

「夢」という言葉から
「儚い(はかない)もの」とか
「叶わないもの」という連想をする人は、
今は模索中の期間かもしれません。

 

私自身、自分の夢を見つけるまでに
かなり人生の時間を使ってきたなあと思います。

 

そして自身の体験から言えることは
夢というのは、幾つになってからでも
経験を経て形を変えても
また見ることができるものだということです。

 

井村さんは、農業を通じて「千年企業」をつくり、
千年先の子孫に豊かな土地を残したいと考えています。

 

そう、大人になってからみる夢には
特に人生後半で描く夢には
後世に何をどう残していくかなど
自分だけでなく周りのことを考えての夢であり、
また同時に自分一人で叶えるものではなく
周囲と協力しあって長いスパンで叶える大きな夢になることも特徴的です。

 

あなたの夢はなんでしょう。

叶えたい未来はどんな世界でしょう。

 

たった一人で立ち向かう必要はなくて
身近なところから周りの人と力を合わせて
ささやかでも叶えたいものがあると
今日の行動がさらに素敵なものになっていきます。

 

今週月曜は、夢を描くことを共有したくて書きました。

 

もっとも、だいぶ長いこと
夢を考えて来なかった人も多いかもしれません。
私も未来像を描こうとして、
何度も壁にぶちあたった経験があります。

 

そんな時は大抵「未来と現在の混同」が起きています。

 

未来に成し遂げたいことを考えるのに
現在の力量でできるかどうかを考えると
途端に行き詰まります。

 

そんな時にはこの月曜メールで何度も書いている言葉
「能力は未来進行形」を思い出してください。

 

宇宙へ行こう、と人類の誰かがまず最初に思った時は
宇宙へ行ける技術も計画も方法も
何もかもがまだ無かった時です。

 

夢は、自由。
無限の可能性を感じてみること、信じてみること。
そんなことも、心を豊かに動かす時間になります。

 


今週も意義ある日々が始まります。
笑顔あふれる一週間になりますよう。

 

YPP
五味渕紀子

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