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月曜メール

Vol.272 【失敗は後輩に勇気を与える】

おはようございます!
三連休の最終日、本日もシフトに入っているみなさま、お疲れ様です。

そして休日を満喫中の方も、おはようございます。

土曜日にとても面白い方の講演を聴いたので、
今朝はそれをシェアしたいと思います。

元電通の「伝説の」広告プランナーといわれ数々のヒットCMを生みだした本田亮さん。

現在はフリーの広告プランナーであるだけでなく
画家であり、作家であり、脚本家であり、ときに役者として登場もするなど多彩な顔を持つ方です。


この本田さんが最初の個展を開く時のエピソードが面白いのです。

まず最初に何をやったか。

「個展を開こう!」と決めて、銀座の画廊を訊ねて、予約を入れました。
会場をおさえることを一番最初にやったそうです。

その時、本田さんは何枚の絵を描きあげてから、会場をおさえたでしょうか。

答えは。。。。 なんと、0枚です。

描きあげていないどころか、イラストを描く勉強はこれから、という段階です。

でもふと「個展を開こう」と思いたったら、まずは行動。
一枚も描いていない人からのオファーに画廊も戸惑ったでしょうが
なんとか拝み倒して、一年後の予約をいれたそうです。

そして、それからイラストの勉強と練習です。

1枚を描き上げるのに、三ヶ月かかったそうです。

「これは一年間で個展を開くのは大変だあ」

そう思ったそうですが、
次の2枚めを描き上げるのに、一ヶ月。
3枚めを描き上げるのには、2週間。

そういうぐあいに徐々にイラストを描く時間も腕もあがっていき
一年後には個展を開き、「有言実行」を果たしました。


なぜこのように自分を追い込めるのか?と不思議な方が多いと思いますが
本田さんの生き方のコツにあるのは「沈(ちん)は宝なり」ということ。

「沈(ちん)」とは、本田さんが趣味でやっているカヌーチーム「サラリーマン転覆隊」で
カヌーが転覆して沈んで、死にそうになること(笑)。

みな、漕ぎ出すときには、「絶対に、沈(ちん)したくない!」と思うそうですが
絶対に「沈(ちん)するヤツ」が次々と現れる。
そして、終わってみれば「一番沈(ちん)したヤツが、一番誇らしげに自慢する」という
休日の仲間との過ごし方の中にも、
失敗やヒドイ体験、シンドイ体験を楽しむ「人生の極意」がありました。

本田さんいわく
「成功談は自慢話で嫌がられるけれど、
失敗談は、周りの後輩連中が喜んで聴いてくれる。
失敗談こそ、人を元気に明るくし、あと、何度でも笑って酒のサカナにできる。
失敗は、スルメのようにおいしい!」。


広告プランナーという仕事は、プレッシャーとの連続で
世の中では「早死にする職業トップ1」と雑誌の特集で書かれてしまうほどだそうですが
次々と起こるトラブルにあうたびに「これは、ネタになる!」と
考えるようにしてきたそうです。

これについては私もまったく同感で
あまりにも大変な状況の時こそ、まず第一声に頭に思い浮かべる言葉が
とても大事だと常日頃から痛感しています。

「わあ、どうしよう・・・」という言葉は思い浮かべてしまうと、先に進む前に
心配ばかりふくらんでしまいます。

「わあ、これは、ネタになる。何かできるぞ。ここからきっと学べるぞ」と
頭にこの言葉を思い浮かべてしまうと、不思議と落ち着き始めるのです。

私は、どんな失敗も、やることは3つ、と常にメッセージしています。

1.すぐ謝る
2.すぐできる対処をする
3.改善策を考える

しかし、本日からあとひとつ、大事なことを付け加えます。

4.みんなとシェアする(そしていずれ武勇伝として、おいしいネタにする)


守秘義務があるし、なんて不謹慎な!と思う方がいらっしゃるかもしれません。
けれど、失敗事例こそ、みんながシェアしたがっていることなのです。

そしてやはり、デキルようにみえる先輩も失敗をしてきたのだ、とわかることで
勇気をもって仕事にチャレンジする人が続くことは、確実に世の中の為になるのです。
(その人がまた次々と失敗をするのだとしても、それがよいのです)

私も忙しさにかまけて、最近はメンバーの失敗を
いちいちメールすることが減ってしまい
業務の失敗改善事例報告では、つい真面目な報告となってしまいますが
一緒に飲む機会があったときには、若いころから最近にいたるまでの私や仲間の抱腹絶倒の失敗談を
お伝えしたいと思いました。


というわけで、失敗は宝。後輩に勇気を与えることができる体験です。

今週もチャレンジと学びのチャンスにあふれています。
「よい先輩を目指していきましょう」

笑顔あふれる一週間になりますよう。


YPP
五味渕紀子
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