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月曜メール

Vol.243 【後世のために出来ることに思いを馳せる】

おはようございます。

月曜からやや曇り空の埼玉の朝です。
ゴールデンウイークもシフトに入っている皆様、お疲れ様です。

さて、先日テレビを見ていたら、
日光東照宮では、12本ある柱のうちの1本が上下逆の紋様になっている理由が
クイズになっていました。

その1本は「逆さ柱」といって、紋様を逆にして設置している理由とは
「完全なものを造ってしまうとそこから没落が始まるため、
それを避けるための厄除けとして、あえて逆さに建てた」というものでした。

「人生五十年」といわれた時代よりさらに昔、戦乱の世にあって、
長く生きられない人々が、建造物を建立するときに
自分のことより後世のことに思いを馳せていたことに感銘を受けました。

完璧なものを造りたいという欲求も、見事な建造物を造り上げる中で
おそらくあったと思いますが、
それよりもみえないものへの畏敬の念のほうが大事にされていたことに
人知の及ばないものに対しての謙虚さを感じます。

翻って、現代の自分を考えてみると
日常で不足不満を言ってしまうときは、
たいていは自分のことが先であったり
視野が狭かったり、視点が目先のことであったりします。

東照宮を建てた時代の方々のように「のちの世によかれ」という視点にたてば
今が良ければよい、自分だけよければよい、ではない
謙虚な考え方に立ち戻れる気がします。

松下幸之助さんの本を読んでいると
よく「蔵されている」という言葉に出会います。

そこにも、知恵というのは自分で生み出すものというより
すでに世の中に「蔵されている」ものに
出会う、見つける、使わせていただく、という謙虚さを感じます。


自分のできるところは一生懸命に励み
しかし、自分の及ばないところについては、天に祈るというか
天に任す、という「我を捨てる」心境も持ち合わせているところが
古来の人の哲学であったように思います。

長く生きることが可能な時代になって
人生試行錯誤の期間も長めにいただけるようになりました。

昔ならお役御免になりそうな年齢から
新たなセカンドライフに挑戦できる時代です。

ゴールデンウイーク後半は
目先のことだけでなく、
もっとずっと先の未来のために
この2,3年で出来ることを考えてみたいと思います。


今週も笑顔溢れる一週間になりますよう。

お休み後半をお過ごしの方は、どうぞ楽しいゴールデンウイークを。

YPP
五味渕のり子

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