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月曜メール

vol.236 【苦難福門(くなんふくもん)】

おはようございます!
天気予報では雨でしたが、陽射しも見えてきた埼玉の朝です。

今日は本社事務所のお引越し。お天気がもってくれると嬉しいです。


さて、
今朝のタイトルの「苦難福門」。
聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

文字通り、苦難は幸福へと通じる門。苦労の先には報われる日があるよ、という意味にもとらえられますが、
もっというと
苦難を乗り越えることでこそ幸福へと辿り着ける、つまり
苦難はあなたの人生の味方、幸福への鍵ですよ、という意味にもとらえられます。


先週土曜日の勉強会で
国内最大級の自動車整備工場フランチャイズチェーンを展開する社長さんが講演されました。

その社長が営んでいたのは、もともとは家族経営の小さな自動車整備工場でした。

他の整備工場が年間700台平均の整備を行っている時代に
わずか400台しか注文がなく、ジリ貧状態のなか
最後の賭けとばかりにチラシを大量に印刷して折込広告で大宣伝かけるものの
問い合わせがなんとゼロ件、
ああもう万策尽きた、と思ったときに
思い切ってお客様100人を訪ね歩き
「どうしたらよいですか?お客様がやって欲しいことを教えてください」と教えを請うことを始めたそうです。

自分が仕事をする立場になって想像すると
それは言うは易し行うは難しで、
これはなかなか出来ることではありません。

お客様に対してプロとして何かを提供している立場なのに、
お客様に「どうしたら良いでしょう」と聞くなんて。

お客様からは、言いたい放題のご意見が寄せられたそうです。

安ければ安いほどいい。
代車は全部新車がいい。
(その人のご商売は、自動車整備工場でした)
すぐやってくれ。


お客様は、店の都合などお構いなし。本当に言いたい放題で、好き勝手なことを言ってくれました。

そのまま実践したら、もう店が潰れてしまう内容です。

でも、万策尽きた社長は
「大変だけど、店が潰れてしまうような要求だけれども、
このままやらなくても潰れてしまうのだから、やってみよう」と
お客様に言われたことを実践するようになり

今では日本最大の自動車整備工場をフランチャイズ展開するまでに大発展されました。

その方がおっしゃいました。

「もし、あの時困っていなかったら、いまの成長発展はありませんでした」。

「真理」とは、こういうことなのだと思います。

順調な時にはどうしても火事場の馬鹿力は出せないものですが、
火事のような緊急事態であれば、人間思わぬ力を発揮します。

困ることは、人の心理として
できれば起きて欲しくないです。

でも、人生
良い時もあれば悪い時もある。

ところが実は
その時点では悪いと思った状況こそが、
後の自分を作ってくれて
あとから感謝することがあります。

そう考えると
人生ひとつも無駄なことがない。

むしろ、何か大変なことと言うのは
自分自身を良い方向に変えるチャンスをもたらしてくれることが多いもの。

仕事でも、何か学生時代に打ち込んだことでも
当時を思い出して懐かしく語るエピソードはたいてい
「あの時は大変だったけど、振り返れば、楽しい思い出」といえることが多いと思います。

むしろ順調で何も困らなかった日の出来事は
思い出してみることが難しい。

苦難福門。

進んで苦難を見つけて飛び込めるほどの達人になれると
さらに人生は不安なく、楽しみながら歩いて行けると思います。

そこまでの心境にはなかなかなれませんが
せめて、「苦難福門」という言葉は知っていて
何か起きたときには、これがあったからこそ、といえるようにしよう、と思うところから始めたいです。

今週も学びのチャンスがたくさんあることでしょう。

笑顔あふれる一週間になりますよう。

YPP
五味渕のり子

 

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